名古屋市が先進技術で行政と社会課題に挑む新プロジェクトを開始

名古屋市「Hatch Technology NAGOYA」プロジェクトの始動

名古屋市が実施する「Hatch Technology NAGOYA」は、先進技術を用いた課題解決を目的とした支援事業です。このプロジェクトは、グリーン化やデジタルトランスフォーメーション（DX）を含む行政課題や社会課題への取り組みを支援するもので、企業からの解決策を幅広く募っています。

1. プロジェクトの概要

この「課題提示型支援事業」は、行政や社会の様々な課題を解決する手段として先進技術を活用することを目指しています。具体的には、行政内部から集めた課題に対する提案を受け付け、それに基づいて選ばれた実証プロジェクトの費用の一部を負担し、専門家によるマネジメント支援を行います。これにより、先進技術の研究開発や地域の社会実装を促進します。

2. 実証プロジェクトの選定プロセス

今回の選定では、行政課題8件と社会課題8件に対して105件の解決策が提案され、その中から4件の行政課題と4件の社会課題が実証プロジェクトとして決定されました。これにより、様々な地域の企業や団体が連携し、共通の課題解決に向けた実証を行う場が提供されます。

3. 実施される実証プロジェクト

以下の課題が実現に向けた実証プロジェクトとして選ばれました。各プロジェクトでは、先進技術を駆使して具体的な課題解決に取り組みます。

- メンタルヘルスの可視化：職員のメンタルヘルス不調を未然に防ぐため、ゼロ・トゥ・インフィニティ社が関与。
- 衛星データによる盛土の監視：ソラフネ社が新技術を用いて、違法で危険な盛土の早期発見を実現します。
- 道路維持管理の新技術：交通事故ゼロを目指し、スマートシティ技術研究所が道路管理の新手法を提案。
- 多言語対応の科学館：外国人観光客にも対応できる科学館を目指し、Algomatic社が参加。

社会課題には、持続可能な水辺の創出やトイレ・飲食店の混雑緩和、地域活動の参加促進、データによる自転車通行空間の改善など、さまざまなテーマがあります。これにより、地域コミュニティの活性化や観光振興にも寄与できると期待されています。

4. 今後のスケジュール

実証プロジェクトは2024年8月から2025年2月にかけて調整・実施され、成果報告が2025年3月に行われる予定です。各プロジェクトの進行状況は随時プレスリリースでお知らせします。

5. 取材の案内

特に注目される課題として、「多言語対応の科学館」に関するキックオフミーティングが9月6日に開催されます。この機会に、具体的な内容を実証事業者や担当部署から聞くことができる貴重な場となっています。

日付：令和6年9月6日（金） 13時～14時30分
場所：名古屋市科学館
この取材機会は、先進技術がどのように課題解決に役立つのかを学ぶ良いチャンスです。