「旅館・ホテル」は設備投資意欲旺盛!平均2億円、デジタル化と人手不足対策が進む
2024年度の設備投資計画は、多くの企業が慎重な姿勢を見せる中、「旅館・ホテル」業界は8割以上の企業が設備投資を計画していることが明らかになりました。平均投資額は約2億円と、他の業種と比較しても高い水準です。
帝国データバンクの調査によると、設備投資を計画している企業の割合は、全産業平均で58.7%。前年比で1.8ポイント低下し、4年ぶりに前年を下回りました。企業は設備投資の必要性を感じつつも、資材価格の高騰や人手不足、金利の上昇などを理由に投資計画を見直したり、先送りしたりする動きが見られます。
しかし、「旅館・ホテル」業界は、コロナ禍からの回復とインバウンド需要の増加により、好調な業況が続いています。その結果、設備投資に積極的な姿勢を見せているのです。
具体的な投資内容としては、人手不足解消のための省力化・省人化への投資が挙げられます。例えば、自動チェックインシステムや清掃ロボットの導入など、テクノロジーを活用した効率化が進んでいます。また、顧客満足度向上のためのデジタル化も積極的に進められており、オンライン予約システムの導入や、客室のスマート化などが挙げられます。
「旅館・ホテル」業界では、今後もデジタル化と人手不足対策が重要な課題となるでしょう。設備投資を通して、顧客満足度向上と経営効率の改善を目指していくことが、今後の成長に不可欠です。
設備投資計画、人手不足が影響?
今回の調査では、人手不足が設備投資計画に大きな影響を与えていることも明らかになりました。人手が不足している企業は、人手が「適正」または「過剰」な企業と比べて、設備投資を行う割合が高く、特にデジタル投資の比率が高いという結果が出ています。
人手不足は多くの企業にとって共通の課題となっていますが、特に「旅館・ホテル」業界では深刻化しています。この状況を背景に、人手不足解消のための自動化・省力化に向けた設備投資が活発化していると言えるでしょう。
今後の設備投資動向は?
2024年度の設備投資は、全体的には慎重な姿勢が見られるものの、好調な業界や人手不足が顕著な業界では、積極的な投資が見込まれます。
「旅館・ホテル」業界は、今後もインバウンド需要の増加が見込まれるため、設備投資はさらに活発化していく可能性が高いでしょう。デジタル化や人手不足対策への投資を通して、更なる成長を目指していくことが期待されます。