国内55業界におけるパーパス浸透率の現状とその影響
株式会社朝日広告社は、国内55業界におけるビジネスパーソンを対象にした『ASAKOインナーパーパススコア®調査』を実施しました。この調査の目的は、企業のパーパス(目的意義)がどの程度浸透しているかを測定し、その結果をもとに各業界のパーパス推進活動を向上させるための指針を得ることです。昨年に続き、この第三回目の調査では、企業のパーパス浸透率やその深度、さらには業績への影響が詳細に分析されました。
パーパス浸透率の実態
調査結果によれば、日本の企業におけるパーパスの浸透率は33.3%ということが明らかになりました。これは前回の調査から1.0ポイントの増加を示しています。各業界別にランキングすると、最も高い浸透率を持つ「情報通信機器」業界は58.3%を記録しており、次いで「通信」業界の53.4%、そして「証券・先物」業界が51.5%となっています。この結果からは、消費財メーカーやガバナンスの厳しい金融業界が特に浸透が進んでいることが伺えます。
仕事への誇りと社風の関係
調査を通じて興味深い点は、従業員の仕事に対する誇りと達成感に最も影響を与える因子が「社風・カルチャーのマッチ度」であるということです。このことは、従業員が自社のパーパスに理解し、納得し、共感することが持続的な成果を生む要因になることを示唆しています。具体的には、パーパスに理解や共感していると答えた社員がいる企業は、そうでない企業と比べて継続的な成功が3倍以上のスコアを出すことが報告されています。
パーパスの理解度と継続成果
さらに、パーパス浸透深度とその結果としての成果率の関係についても深堀りされました。自社のパーパスに共鳴していると感じる社員がいる企業は、高い継続成果率を示していることが分かりました。実際、「自社パーパスに共鳴している」と回答した従業員の割合は、同じように感じないと答えた割合に比べて約3.4倍の成功率を記録しています。このことから、しっかりとしたパーパスの設定が企業の成果に直結する可能性が高いことが示されています。
調査結果の活用法
朝日広告社では、この重要な調査結果を基に、企業が自社のパーパスを推進し、より良い職場環境を作り出すためのヒントを提供しています。調査結果の詳細は、朝日広告社の公式サイト「ASAKOが解決できること」から無償でダウンロード可能です。これを参考に、多くの企業がパーパスの浸透に取り組み、従業員の意識改革を進めることで、より良い成果を志向することが期待されます。
結論
この調査を通じて、パーパスが従業員の仕事への誇りや達成感に及ぼす影響が明確になり、今後ますます企業が社会的責任を果たすための重要な要素として位置づけられるでしょう。企業は、単にビジネスの成功のみならず、従業員の意識や働き方の向上に寄与するパーパスの重要性を再認識する必要があります。