バス業界の危機的状況を救う!完全キャッシュレスバスの実証運行開始へ
深刻な運転手不足に悩むバス業界。2023年度には減便が相次ぎ、バスネットワークは危機的な状況に陥っています。国民生活への影響も深刻化する中、国土交通省はバス事業者の経営改善・体力強化に向け、完全キャッシュレスバスの推進を重要な施策として位置づけました。
10路線で実証運行!課題と効果を検証
現状では、バスの現金決済比率は10%程度とされています。しかし、事業者によっては3%未満、路線によっては1%未満というケースもあり、キャッシュレス化はもはや待ったなしの状態です。
国土交通省は、利用者の理解を深めながら段階的にキャッシュレス化を進めるため、まずは10路線程度で完全キャッシュレスバスの実証運行を実施することを決定しました。
実証運行の対象路線
実証運行の対象となるのは、以下の4つの条件を満たす一般路線バスです。
1. 利用者が限定的な路線(空港・大学・企業輸送路線など)
2. 外国人や観光客の利用が多い観光路線
3. 様々な利用者がいる生活路線で、キャッシュレス決済比率が高い路線
4. 自動運転など他の実証運行を同時に行う路線
実証運行のスケジュール
- - 2024年7月~8月頃:候補路線の公募・選定・公表、標準運送約款の改正、ガイドライン策定
- - 2024年8月頃~:国・事業者等による実証運行について利用者への周知
- - 2024年11月頃~:実証運行としての運行開始
- - 2025年3月頃:検証結果の公表
- - 2025年4月頃~:更なる実証運行等の推進
キャッシュレスバスの実証運行がバス業界に新たな風を吹き込むのか?
完全キャッシュレスバスの実証運行は、バス業界の未来を左右する重要な試みです。今回の実証運行を通して得られた知見は、今後のバス事業のあり方、そしてバスネットワークの維持・発展に大きく貢献すると期待されます。