NordVPNが明かす世界のマルウェア傾向
2025年第2四半期、NordVPNが提供するセキュリティツール「脅威対策Pro」を通じて、世界中で検出されたマルウェアや偽サイトに関する調査データが公開されました。このレポートによれば、特に日本においても約380万件のマルウェアが検出され、デバイス1台あたり平均223件もの攻撃がブロックされたことが分かっています。
背景と実施目的
近年、サイバー脅威がますます深刻になり、個人ユーザーも狙われることが増えています。マルウェアやフィッシング詐欺はその手口が巧妙化し、早急な対策が求められています。このため、NordVPNは「脅威対策Pro」を用いて、どのようなサイバー攻撃が多く検出されているのかを分析しました。
日本におけるマルウェアの状態
結果として、世界中で最も多くブロックされたマルウェアはアメリカの2億8,000万件に対し、日本では380万件と報告されています。これは個々のデバイスが直面しているリスクを強調しており、利用者は少なからず危険にさらされていることを示しています。
マルウェアの潜むファイル拡張子
NordVPNのデータによれば、特に危険性が高いファイル拡張子も特定されました。
- - .exe:実行可能なプログラムファイルからは、181,008件のマルウェアが検出されました。
- - .zipと.pdf:これらも頻繁に使用されているため、悪意あるファイルが紛れ込むリスクがあります。特に、請求書や契約書に偽装されてユーザーに開かせる手口には注意が必要です。
一見すると安全なファイル形式でも、実際にはリスクを伴う可能性があり、送信元の信頼性を確認する事が重要です。
偽サイトのリスク
サイバー犯罪者は、日常的に利用するブランドを偽装することで、さらに巧妙な手口を展開しています。特に
Google や
Yahoo!、
Amazon などのサービスが標的になるケースが多く、フィッシングサイトに誘導されてパスワードやクレジットカード情報が盗まれるリスクが高まっています。偽サイトにうっかりアクセスしただけでも、深刻なトラブルにつながることがあります。
オンライン安全のための5つの対策
NordVPNの最高技術責任者、マリユス・ブリエディス氏が提案する対策は以下の通りです:
1.
強力なパスワードの設定: アカウントごとに異なるパスワードを使用し、多要素認証を設定する。
2.
「無料」のサービスに注意: 無料の動画サイトやダウンロードはリスクが潜んでいるため、注意が必要。
3.
リンクを確認: 怪しいリンクをクリックする前にURLを確認する。
4.
信頼できるサイトからのダウンロード: 公式サイト以外からのファイルダウンロードは避ける。
5.
ソフトウェアの更新: OSやアプリを最新の状態に保つことで、セキュリティ上の脆弱性を解消する。
結論
調査結果から、サイバー脅威は単に件数が増えるだけでなく、手口もさらに巧妙化していることが浮き彫りになりました。サイバー犯罪者は日常生活を巧みに利用しており、ユーザー自身がリスクを認識して安全対策を講じることが求められています。各自が意識を高め、適切な行動をとることが、自身を守るための最善の方法です。