テックドクターがウェアラブルデバイス活用の医療システム開発へ

テックドクターが推進する医療とAIの新たな連携

株式会社テックドクターは、東京都中央区に本社を持つ企業で、「AIと医療の関係研究所」の第一弾として新たな取り組みをスタートさせました。専門家である順天堂大学の矢野裕一朗教授をアドバイザーに迎え、ウェアラブルデバイスから収集した生体データを用いて、大規模言語モデル（LLM）を活用した医療支援システムの開発を進めています。

進展するウェアラブルデバイスの利用

近年、心拍数や歩数、睡眠状況などの生体情報を取得できるウェアラブルデバイスが普及しています。これにより、個々の健康状態をモニタリングし、疾患リスクを早期に発見することが可能になりました。しかし、これらのデータを医師や患者が理解しやすくするためには、データを使える情報に変換する必要があります。

AIの力を借りたデータの変換

ここで大規模言語モデル（LLM）の出番です。LLMは医療に関する豊富な知識をベースに、ユーザーとの対話履歴を記憶する能力があります。これにより、単なるデータの表示を超えて、個々の状況や過去のデータを考慮したパーソナライズされた情報提供が可能になります。

本プロジェクトでは、ウェアラブルデバイスから取得したデータを解析し、その結果をLLMと組み合わせることで、医療従事者や患者が理解しやすい形でフィードバックを実施します。これにより、異常な健康状態の検知や、スマートな健康管理支援が開発される予定です。

実証事業の具体的な手順

本実証事業は以下のプロセスで進められます。

1. データ解析: 時系列解析を用いて、長期的な傾向や季節による変化を特定し、感染症による急激な生理的変化も探ります。
2. LLMによる自然言語化: 解析結果を元に医療者や患者に向けた意味づけされたフィードバックを生成し、自動化されたトレンド分析も行います。
3. 評価・改善: テックドクターの解析基盤を用いた定量的評価と、社内評価者による定性的レビューを通じて、情報の解釈の明瞭さを確認し、製品の実用性を検証します。