高島屋史料館で「博覧会の時代」を辿る特別展が開催！

2024年3月8日から8月18日までの期間、高島屋史料館では特別展「EXPO 博覧会の時代」が開催されます。この展覧会は、19世紀後半の博覧会の時代に焦点を当て、日本が国際的な舞台で美術を競い合った歴史を深く掘り下げています。

最初の万国博覧会は、1851年にロンドンで開催されました。これは国際的な技術や文化の紹介だけでなく、その後の博覧会の先駆けともなりました。特に、この時代に日本は初めて真剣に博覧会への参加を開始しました。1873年のウィーン万博では、日本が誇る手工芸品が展示され、欧州で「ジャポニスム」と呼ばれる現象を引き起こしました。これにより、日本の技巧や美意識が国際的に認識される契機となりました。

高島屋は、その当時の工芸品を積極的に展示し、国内外で高評価を受けました。特に、刺繍やビロード友禅といった美術的作品が重要視され、博覧会を通じて世界にアピールする手段となったのです。

本展では、高島屋が製作した美術染織品が一堂に集結し、観る人々にその精緻な技術と美しさを伝えます。展示品は、刺繍《獅子図》やビロード友禅《金地虎の図》など、多様なアート作品が揃っています。これらの作品は、実際の博覧会で評価されたものであり、希少な作品ばかりです。

興味深いのは、これらの染織品が当時の美術的流行の中でどのように進化し、またどのように国内外での評価を得ていったかです。展示が三部に分かれて行われるため、訪れるたびに新しい作品と出会えるのも楽しみの一つです。

また、特別講演会も実施され、博覧会や高島屋の美術に関する知識を更に深められる機会となっています。学芸員によるギャラリートークも開催され、作品解説を通して一層の理解を促進します。

高島屋史料館は、大阪市浪速区に位置し、入館は無料です。毎週土曜日に行われるギャラリートークは申し込み不要で、皆様をお待ちしております。この特別展を通じて、博覧会の文化と日本の美術の魅力を再発見してみませんか。美しい手仕事とその背景を感じることができるこの機会をお見逃しなく。