秋の特別公開:泉涌寺での舎利殿と文化財
京都市東山区に位置する泉涌寺では、2024年11月9日から12月1日までの期間、限定で舎利殿を公開します。この特別公開は、「第60回京都非公開文化財特別公開」の一環として行われ、文化財の保護に対する関心を高めることを目的としています。
舎利殿とその歴史
泉涌寺は、四条天皇以来の皇室の御菩提所として、数多くの天皇の葬儀が営まれた場所です。江戸時代からは皇族の墓所も存在し、全国で唯一の御寺として貴重な存在となりました。一般の公開は昭和30年代に始まり、信仰される仏像や文化財が確認されています。舎利殿は、その中でも特に重要な霊殿であり、仏牙舎利を奉安しています。
特別公開の内容
今回の特別公開では、これまで一般にはほとんど公開されていなかった舎利殿内陣の韋駄天像や、狩野山雪による『雲龍図』の鳴き龍体験が実施されます。『雲龍図』は辰年にだけ公開され、その美しさと神秘的な雰囲気から、多くの人々が魅了されています。さらに、この期間中には秋季限定の御朱印が授与されるので、訪れるファンには絶好の機会です。
楊貴妃観音像の魅力
舎利殿の大門をくぐると、左手奥にある御堂には、南宋から請来された楊貴妃観音像が安置されています。この像は800年の時を経ても尚、美しい彩色を保っており、見た目の美しさは信仰の対象としてのみならず、多くの人々の美人祈願の象徴ともなっています。観音像は、内面の美しさを求める人にとっても、重要な意味を持つ存在になっています。
訪問情報
- - URL: 泉涌寺公式サイト
- - アクセス: JR・近鉄・地下鉄「京都駅」からタクシーで約10分。JR奈良線・京阪電車「東福寺駅」から徒歩20分。
- - 住所: 〒605-0977 京都市東山区泉涌寺山内町27
- - 電話番号: 075-561-1551
- - 拝観時間: 9時~17時(冬季は16時30分まで)
特別拝観料について
泉涌寺の拝観料とは別途、特別公開の受付で1,000円(中高生500円)の拝観料を納める必要があります。拝観料は、貴重な文化財を守り続けるための費用として利用されます。特別公開の拝観時間は午前9時から午後4時までですので、ぜひこのチャンスをお見逃しなく!
泉涌寺での貴重な文化財と美しい秋の風景を楽しむ旅に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。心を癒やすひとときを提供してくれることでしょう。