NEDO、量子開発環境提供
2025-10-17 11:06:51

NEDOが量子コンピュータ開発環境を無償提供、参加者の挑戦をサポート

NEDO、量子コンピュータ開発環境を無償提供



NEDOは、量子コンピューティング技術に関する新しいプログラム「NEDO Challenge, Quantum Computing “Solve Social Issues!”」を発表しました。このプログラムでは、選考を通過した参加者に量子コンピュータの開発環境を無償で提供し、社会課題解決に貢献することを目指しています。

プログラムの概要



本プログラムは、量子技術の発展を促進するために、さまざまな分野の研究者や技術者を募り、ユースケースの成果を競い合うコンテスト形式で運営されています。成果物の提出は2026年6月までに行われる予定です。このたび、NEDOは高度な実験や検証を行いたいが自らの計算環境を整えることが難しい参加者のために、量子コンピュータやシミュレータを利用できる開発環境を構築しました。

すでに利用希望者には新規性、独自性、実装可能性などの基準でスクリーニング審査が行われ、合格者にはNEDOが費用を負担する形で無償提供されます。選考結果は2025年8月に公開される予定です。

提供される開発環境



対象となる参加者は以下のような研究開発環境を使用できます:
  • - 量子コンピュータ(ゲート方式の実機)
  • - 疑似量子アニーリングマシン(特定の問題に特化したマシン)
  • - 量子シミュレータ(実機の挙動を再現するための環境)

この環境は、さまざまな研究ニーズに応えるようデザインされており、実機とシミュレータを併用することで、アルゴリズムの検証やデバッグをスムーズに行うことができます。これにより参加者は研究の幅を広げ、新たな手法に挑戦する機会も得られます。

協力機関とその役割



本開発環境の構築にあたっては、以下の機関が参画しています:
  • - 国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研):量子技術による産業化を推進し、スーパーコンピュータなどの計算リソースを提供。
  • - 理化学研究所:商用量子計算機をオンプレミスで利用できるプラットフォームを構築。
  • - IBM:高性能量子コンピュータへのアクセスを提供。
  • - インテリジェントウェイブ:量子シミュレータのQaptiva 800を提供。
  • - クオンティニュアム:量子コンピューティングを推進するための基盤を提供。
  • - 東芝デジタルソリューションズ:量子インスパイアード最適化ソリューションSQBM+を提供。
  • - Fixstars Amplify:高性能アニーリングマシンとソフトウェア開発キットを提供。

これらの機関との協力によって、参加者はより多様な角度で研究を進めることが可能になります。

今後の展望



プログラム参加者は、2026年6月の成果提出に向けて各自のテーマに沿った開発を推進していきます。本開発環境は、量子技術の研究や社会問題解決のための新たな産業創出に寄与することが期待されています。この取り組みを通じて、日本国内における量子技術者の育成や関連企業の発展が進むことが求められています。これにより、量子技術を活用した社会課題解決が加速することでしょう。

まとめ



本プログラムは、挑戦し続ける研究者や技術者に対して革新的な機会を提供します。量子コンピューティングの力を活用し、社会的挑戦に立ち向かう新たなアプローチが期待されています。参加者は全ての研究者に開かれた環境で、量子技術の進展に寄与してゆくことでしょう。


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会社情報

会社名
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
住所
神奈川県川崎市幸区大宮町1310番ミューザ川崎セントラルタワー
電話番号
044-520-5207

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