ecboと京急電鉄が実証実験を開始
ecbo株式会社が京浜急行電鉄株式会社と資本業務提携を結び、近々、羽田空港第3ターミナル駅で訪日外国人観光客を対象にした手荷物当日配送サービスの実証実験を開始することが発表されました。このサービスは、国際的な観光客の利便性を向上させる一環として計画されています。
この提携は、2020年4月に結ばれたものであり、京急電鉄が初めてスタートアップ企業に出資したことでも話題になりました。ecboは、旅行者の荷物に関するニーズを探るために、2019年には京急沿線の店舗で荷物預かりの実証実験を行い、かなりの量の荷物を扱う経験を積みました。その際に得られたデータによって、観光客にとっての荷物負担が大きいことや、駅内の混雑を引き起こす要因が明確化されました。
新たな手荷物配送サービスの概要
この実証実験は、2024年8月19日からスタートします。羽田空港第3ターミナル駅内の特設カウンターで、手荷物を預けた観光客に対して、同日中に指定の宿泊施設まで荷物を配送するというサービスが提供されます。この「手荷物当日配送サービス」は、駅内及び電車内の混雑を軽減し、より快適でスムーズな空港アクセスの実現を目指しています。
具体的なサービスの特徴は以下の通りです:
- - 多言語対応の予約サイトを通じて、事前に予約が可能です。
- - 羽田空港内最安値として、1荷物あたり2,000円からのリーズナブルな料金設定。
- - 当日配送の最終受付が15:00で、当日中に荷物が配送されます。
さらに便利に
顧客の満足度を上げるため、事前にウェブサイトから申し込むことができるほか、当日受付も可能です。また、京急線の利用者には、乗車券を提示もしくは利用する旨を申告することで500円の割引が提供されます。このような工夫を施すことで、駅ナカや電車内の混雑緩和が期待されています。
京急電鉄の代表者は、この実証実験に対して、「ecbo社との協力により、訪日観光客の荷物による混雑を軽減し、空港アクセスをスムーズにすることを目指します。将来的には、手ぶら観光を促進し、沿線の観光地に訪問する旅行者を増やす取り組みを進めていきたい」とコメントしました。
ecboの社長も、「羽田空港という重要なハブを活用し、旅行者が快適に移動できる状況を提供できることを嬉しく思います。顧客のニーズに応え、地域社会に貢献していくサービスの提供に注力していきます」と語っています。
取り組みの期待と展望
ecboと京急電鉄によるこの手荷物配送サービスの実験が成功すれば、羽田空港及びその周辺の観光業に新たな風をもたらすことになるでしょう。また、多国籍な観光客にとって、日本を訪れる際の新しいアプローチを示すこととなります。実証実験の結果が、今後の日本の観光インフラの改善へと繋がることが期待されています。