群馬県みなかみ町とラッシュ、日本自然保護協会が手を組む
群馬県みなかみ町(町長:阿部賢一)は、2025年12月15日、ラッシュジャパン合同会社(代表:ロウィーナ・ジャクリーン・バード)と公益財団法人日本自然保護協会(理事長:土屋俊幸)との間で、自然と人が共生する豊かな地域づくりを目指すリジェネラティブパートナーシップ協定を締結しました。この協定に基づき、三者は地域の生態系とコミュニティの再生、さらには自然環境を基盤にした持続可能な循環経済の実現を目指しています。
目指すものは持続可能な未来
みなかみ町は、ユネスコエコパークとしても認定されている豊かな自然環境を誇ります。首都圏に水を供給する利根川の源流域に位置し、自然を守りながら地域経済の活性化を図ることが求められています。ラッシュは「地球をより豊かでみずみずしい状態で次世代に残す」という理念の下、持続可能な資源の利用を進めています。これまでに、豆腐や湧水などの地域資源を活用し、化粧品の原材料として使用してきました。
統合された取り組みの背景
ラッシュは日本自然保護協会と連携し、8年間で調達規模を7倍に拡大。豆腐は現在8種類の化粧品に利用されており、湧水はウォーターサーバーを通じて店舗で顧客に提供されています。また、木屑を利用したギフト包装紙は、日本国内だけでなく、全世界で使用されており、調達規模も約20倍に増加しました。この成功事例は、みなかみ町における地域資源の持続可能な活用を示すものであり、これからの協力にさらなる期待が寄せられています。
今後の展開と具体的施策
三者連携協定の目的は、次の三つに集約されます。第一に、生物多様性の保全・再生とその普及啓発。第二に、地域資源を活用した循環型経済の実現。第三に、自然に基づいた社会課題の解決、すなわちNbS(Nature-based Solutions)の実践です。
みなかみ町は地域住民や関係団体との協力を促進し、ラッシュは持続可能なビジネスモデルの構築を進めます。日本自然保護協会は専門的知見を活かし、技術的助言や調査研究を実施する予定です。この協定によってパートナーシップを深め、地域の自然環境とコミュニティを両立させた新たなモデルが生まれることが期待されています。
自然と共生する未来に向けて
みなかみ町は、その豊かな自然と地域文化を活かした学びを進めており、地域の持続可能性を高めるための取り組みが進行中です。自然回復や環境教育を通じて次世代に受け継ぐための教育プログラムも充実しており、地域住民が主体となって地域の実情に即した活動を展開しています。
最後に、この協定締結は、地域の支援を得ながら自然環境の再生を目指す大きなステップです。持続可能な社会の実現に向けて、みなかみ町、ラッシュ、日本自然保護協会の三者がどのように協力していくか、今後の動向が注目されます。