名古屋大学との共同研究で革新を目指す電池材料の開発

名古屋大学と共同研究を開始

愛知県稲沢市に本社を置く株式会社スギイマシナリィは、国立大学法人名古屋大学と連携し、新たな電池材料の研究開発に着手しました。この研究の目的は、低融点材料を用いて透明な新しい酸化物イオン伝導体を開発し、電池の安全性やコスト、資源の回収効率の向上を目指すことです。

研究の背景と目的

近年、電動車両や再生可能エネルギーの急速な普及が進む中で、次世代電池技術の重要性がますます高まっています。これにより、安全で環境に優しい電池技術の開発が喫緊の課題となっています。本共同研究では、名古屋大学が持つ新しい酸化物系イオン伝導体の知見と、スギイマシナリィの高度な製造および加工技術を融合させ、常温生産が可能な電池材料の開発を行う予定です。また、低融点材料の長所を活かすことで、製造効率を向上させ、電池の分解や資源回収の効率化にも寄与することが期待されています。

共同研究のテーマ

本共同研究では、以下のテーマを中心に研究開発を進めていきます：

- 常温圧着による製造プロセスの簡素化と安全性の向上
- 電池材料のリサイクル性向上に向けた評価実験
- リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンに対応する材料の検証

今後の展望

スギイマシナリィは名古屋大学との協力を通じて、環境負荷の少ない持続可能なエネルギー社会の実現に向けて貢献することを目指します。産学連携による研究成果をもとに、製品化および量産技術の確立を視野に入れて取り組んでいく計画です。

取締役の杉本悠輝は、「ロールコーター専門メーカーとして様々な業界に機械を提供してきましたが、大学との共同研究に私たちのロールコーターを使用していただけるとは思ってもみなかった。創業以来続けてきた努力が実を結んだと感じています。この共同研究が日本の住環境をより良くするための一助となることを信じています」とコメントしました。

このプロジェクトは、電池技術の革新と共に、持続可能な未来への道を拓くものであり、今後の進展が期待されます。