5月29日は「エスニックの日」。この日は、日本国内でエスニック文化や食の普及に努める「一般社団法人 日本エスニック協会」が、毎年行う「夏に流行するエスニック食ランキング」を発表する特別な日です。今年も、エスニック料理に対する関心が高まりを見せる中、新しい顔ぶれが登場しました。
2025年夏に流行すると予測されるエスニック食のランキングで、特に注目を浴びたのが同率1位に輝いた「アチャール」と「カオソーイ」です。インドとタイの traditions(伝統)が融合するこれらの料理は、多様な食文化を感じさせる魅力があります。
「アチャール」の魅力
「アチャール」とは、インドや南アジアで広く消費されている漬物であり、さまざまな野菜や果物を酢、塩、スパイス、油に漬け込んで作られます。インドの地域ごとに異なるアチャールのスタイルは、文化の違いを感じさせてくれます。南インドはタマリンドを使った酸味の強いものが多く、北インドではオイルに漬けたものが一般的です。
家庭で手作りされることも多く、カレーの付け合わせとして必需品です。最近では、日本でも南インドカレーのブームにより、アチャールを家庭で作るための材料が手に入るようになり、DIYの楽しみとしても取り入れられています。アチャール独特の風味は、食卓を豊かにしてくれる一品です。
「カオソーイ」の魅力
次にもう一つの同率1位が「カオソーイ」。これはタイ北部のチェンマイで人気のカレーラーメンで、自家製の卵麺と揚げ麺の両方を使用するのが特徴です。中国から伝わったとされるこの料理は、鶏肉を主に使い、唐辛子やココナッツミルクが絶妙に絡み合い、まろやかさの中にスパイシーさが感じられます。
カオソーイは、その風味と食感が新しい体験を提供し、観光地として知られるチェンマイで味わえる本格的なものとして日本でも支持を受けています。そのため、タイ料理初心者でもトライしやすく、幅広い食文化に通じる橋渡しにもなっています。
「フムス」の注目度
第3位には、栄養素が豊富で健康志向の強い人々に人気の「フムス」が選ばれました。中東の定番として知られるフムスは、ひよこ豆やタヒーニを混ぜて作るペースト状の料理で、これもまた多様な食文化を感じさせてくれます。最近では、グルテンフリーやヴィーガンのニーズにも応えた商品が多く登場し、日本でもスーパーマーケットやコンビニで手に入れることが可能になっています。
このランキングには、昨年の上位メニューが顔を揃えていた中、初の殿堂入りを果たしたのが「ビリヤニ」です。インドの代表的なごちそうご飯であるビリヤニは、手間暇かけた一品として高く評価され、多くの人々に愛され続けています。
エスニック食の未来
今年もまた、新たなエスニック食のトレンドが生まれようとしています。このランキングを機に、多様な食文化が日本に根付くことを願いつつ、各地のエスニック料理の普及活動が進むことを期待します。エスニック料理の魅力を再発見し、自宅でも楽しむ良い機会となるでしょう。今後のエスニック料理の発展にも目が離せません。ぜひ、この夏は新しい食体験に挑戦してみてはいかがでしょうか?
調査概要
調査期間:2025年5月12日から5月25日まで
対象:日本エスニック協会の会員110名
エスニック料理は、ただの食事ではなく、文化や伝統、そしてその土地の風土を感じさせてくれるものです。今後もエスニック料理が多くの人々に受け入れられ、広がっていくことが期待されます。