千葉市に新たな支援の拠点「颯BASE」オープン—若者の自立を支える

新たな拠点「颯BASE」—若者の自立をサポート

千葉県千葉市に新たに自立援助ホーム「颯BASE」が2025年10月3日にオープンしました。運営を行うのは地域に根ざした福祉を提供する株式会社ベストサポートです。この自立援助ホームは、親からの虐待や育児放棄など、様々な事情により自宅で生活できない15歳以上の若者たちを対象にしています。

自立支援の背景

日本全国で、約4.2万人の子どもたちが児童養護施設や里親に生活しています。こども家庭庁の最新データによれば、2025年度の児童相談所への虐待相談件数は225,509件と過去最多を更新しています。この状況下で、各地で児童相談所や一時保護所の入所率が定員を超え、多くの子どもたちが頼る大人を欠いたまま生活している現実があります。例えば、千葉県における一時保護所の平均入所率は138.4％。この矛盾を解消するため、有効な支援が求められています。

「颯BASE」の理念と特徴

「颯BASE」では、ただ単に食事を提供するのではなく、若者たちの自主性を第一に考えています。安心・安全を基盤に、彼らが自ら選択し、時には失敗することも経験できる環境を整えています。自立的な生活を送るためのスキルや自信を培うことを目的に、入居者一人ひとりに寄り添った支援が行われます。

当ホームでは、定員6名（女性限定）という小規模な体制を維持し、個々の成長を見守るスタンスが特徴です。入居者が自分のペースで自立への道を進めるよう、包括的な支援が行われます。

伴走支援の重要性

多くの若者は、社会的養護下で育ってきたため、強い孤独感や不安を抱えています。自立援助ホーム「颯BASE」では、彼らが「孤独からの解放」を感じられるような場を提供します。信頼できる大人との関係を築けるように、適切な支援を行い、彼らの心の傷を少しでも癒やす手助けをしていく計画です。

また、共同生活を通じて、他の入居者との相互作用やコミュニケーションを促進し、社会的なスキルを身につけることも狙いとしています。

「颯BASE」の展望

「颯BASE」は、2024年に続く2か所目の自立援助ホームですが、依然として支援の場は不足している状況です。これからも、より多くの若者が自立できるよう、さらなる拡大を視野に入れています。

株式会社ベストサポートでは、今後もこのような取り組みを通じて、地域の若者たちが安心して自立した生活を送ることができるよう支援を続けていく所存です。自立が可能な未来を共に築くために、地域社会と連携を強化していくつもりです。