日清オイリオの調査から見えた中食・外食の最新トレンド
最近の日清オイリオグループ株式会社が発表した調査レポートでは、2025年に向けた中食(店で購入する食事)・外食(飲食店での食事)の利用状況に関する興味深いデータが示されました。この調査は、生活者の価値観や食生活の変化を深く理解するために行われ、特に20代から70代の世代を対象にしています。
調査の背景
2019年から続いているこの調査では、生活者の意識や行動を基に、食文化のトレンドを捉えています。特に、コロナ禍の影響で人々の生活様式が変わった今、どのように食事が選ばれているのかが注目されています。調査の目的は、最適な食ソリューションを見出すことにあります。
中食と外食の利用状況
調査結果によれば、「月1回以上中食を購入する」人は、20代を除いた各世代で7割を超える結果が出ました。同様に「月1回以上外食を利用する」人も約6割に達し、幅広い年代で中食と外食の利用が進んでいることが明らかになりました。このような傾向は、食事のスタイルの変化を反映していると言えるでしょう。
特に注目すべきは、中食や外食が選ばれる理由です。中食においては、「自宅で作るよりもおいしい」という意見が多く寄せられ、外食では「お店で食べたほうが美味しいから」という理由が最も多いことから、味への期待が高いことが分かりました。
利用頻度の増減理由
一方で、利用頻度が減少している理由も気になります。中食でも外食でも「コストパフォーマンスが悪い」「自由に使えるお金が減った」という声が上位に挙がっており、食の選択における経済的側面が影響していることが見受けられます。この点では、経済的な要因が消費意欲に影響を与えているようです。
健康志向の高まり
さらに、サンプルの中では揚げ物に使われる油についても注目が集まりました。中食・外食ともに「オリーブオイル」が最も望まれる油として挙げられており、これは約8割の人がオリーブオイルが健康によいと考えている結果とも合致しています。健康志向の高まりが、揚げ物選びにも影響を与えているようです。また、揚げ物を購入する際にはサラダを選ぶ傾向が強く、食事全体のバランスを考慮する生活者が増えています。
年代別の特徴
今回の調査では、特に30代から50代の利用傾向にも着目されました。単身男性は中食と外食を頻繁に利用する傾向が強く、一方で女性は利用する際に気にするポイントに差が見られました。冷凍食品の認知度が高まり、電子レンジで温めるだけの揚げ物が多く利用されていることも確認されています。
結論
日清オイリオの調査結果は、現代の食文化を理解する上で非常に貴重な情報を提供しています。中食や外食の利用状況、そこにかかる経済的負担、そして健康志向の高まりは、これからの食業界を形作る重要な要素となるでしょう。今後、さらに詳細な調査が行われることで、新たなトレンドや価値観が浮かび上がることが期待されます。
調査の詳細については、生活科学サイトでご覧いただけます。