M&Aを活用した東南アジア進出のスマートなアプローチ
近年、日本企業の海外進出において、特に東南アジア(ASEAN)地域への関心が高まっています。従来、日本企業が「海外進出」と聞くと、現地法人の設立や駐在員事務所の設置を思い浮かべることが多いですが、実際にはそれだけが選択肢ではありません。特に、激しい競争と迅速な変化が特長のアジア市場では、M&A(企業買収・事業買収)が最短のルートになる場合が増えています。
M&Aと法人設立の比較
法人設立の特徴
法人設立は、「ゼロから新しい拠点を立ち上げる」選択肢ですが、以下のような課題があります。
- - 時間とコストの負担:市場調査、登記、人材採用、顧客の開拓にかかる時間は、通常18ヶ月から27ヶ月にも及ぶことがあります。
- - ブランド認知の欠如:全くの新規参入の場合、ブランドや顧客基盤がゼロからのスタートとなり、成功率が低くなります。
- - 法的・文化的な障壁:ローカルの慣習や法規制、税務処理に頭を悩ます必要があり、現地の専門家を活用することが不可欠です。
M&Aの特徴
一方で、M&Aは以下のような利点があります。
- - 既存の企業基盤を活用:既存の法人格や許認可、オペレーションをそのまま利用でき、即座に事業を開始できます。
- - 顧客基盤を獲得:既存の顧客ネットワークや信頼できるブランド、販売網を活用できるため、初期のリスクを大幅に軽減できます。
- - スピード感のある市場参入:参入からスケールアップまでの時間を大幅に短縮でき、初期コストの見通しも立てやすくなります。
M&Aによる「利益以外の価値」
海外進出を単なる「売上や利益」として捉えるのは本質的に誤りです。M&Aの最大の強みは、以下のような事業インフラをまとめて獲得できる点にあります。
- - 人材:現地市場に精通した経営陣や主要人材を即座に獲得できます。
- - 顧客:既存の販売チャネルやリピーター、アカウントの履歴を引き継げることで、顧客の獲得がスムーズに行えます。
- - ネットワーク:仕入れや物流、金融機関、業界団体、行政との関係性もそのまま利用可能です。
- - 無形資産:ブランドやノウハウ、システム、契約や許認可の取得、データベースなども手に入ります。これらの要素は、ゼロからの拠点設立では少なくとも3年はかかるとされています。
アジア市場でのM&Aが注目される理由
ASEAN地域は、高成長市場として注目されており、人口の増加や都市化の進展によって中長期的な需要が期待されています。各国の特徴を見てみましょう。
- - タイ:物流や製造のハブとして位置づけられています。
- - ベトナム:外資製造業の拠点として急成長しており、若年層の労働力も豊富です。
- - インドネシア:巨大市場と豊富な資源、成長するデジタルサービスが注目されています。
- - フィリピン:中間層の拡大や英語の強みを活かしたBPOが強化されています。
- - シンガポール:金融と物流の中心地として、ASEAN内でのビジネス展開において重要な拠点です。
- - インド:エレクトロニクスや製造業の拡張が進んでおり、その成長は目を見張るものがあります。
M&A市場の柔軟性:M&Aの浸透があまり進んでいないアジア市場では、柔軟な価格設定や条件設計の案件がいくつか存在します。
経営者が考えるべきポイント
経営者は「海外進出=法人設立」という固定観念から脱却し、目指すマーケットに素早くアクセスできるM&Aを選択肢に加えるべきです。人材、顧客、ネットワークを同時に獲得し、立ち上げまでの時間を短縮することで、アジア成長市場に迅速に参入しやすくなります。
ACS Groupのサービス
私たち、Asia Capital Strategies株式会社(ACS Group)は、特に東南アジア(ASEAN)地域に特化したクロスボーダーM&Aアドバイザリーです。私たちのサービスには、案件探索やターゲットの選定、初期評価や条件設計、交渉支援、デューデリジェンス、設立・申請サポート、PMIの実行支援などが含まれます。
会社概要
社名:Asia Capital Strategies株式会社(ACS Group)
所在地:〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第3ビル 29階
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このように、私たちは企業の海外進出をサポートするための包括的なサービスを提供しています。