DPI障害者政策討論集会がオンラインで開催
12月7日(土)と8日(日)の二日間、DPI(Diversity and Inclusion)日本会議は、第13回DPI障害者政策討論集会をオンラインで開催します。このイベントは、優生思想の根絶および脱施設を推進し、インクルーシブな社会の実現を目指す重要な集まりです。
旧優生保護法裁判の意義
今年最大の話題となった旧優生保護法に関する裁判では、最高裁がこの法律を違憲と判断し、国に謝罪と賠償を命じました。この決定は、多くの人々にとって勇気を与える一歩となりました。長年にわたり差別的な扱いを受けてきた障害者たちですが、この裁判を通じて、新たな希望が生まれています。
討論集会の内容
初日の全体会では、国の政策に関する総括所見に基づいて、どのようにして法制度を拡充し、インクルーシブな社会を実現していくかについて具体的な議論が行われます。講師として、DPIの常任委員である藤原久美子さんが旧優生保護法の影響やその後の被害者支援について語り、原告である鈴木由美さんや弁護士の辻川圭乃さんも登壇します。
更に、内閣府による新たな施策の進展については、DPI日本会議の尾上浩二副議長が報告します。特に、「障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた対策推進本部」など、様々な施策が進行中です。
分科会活動
討論集会は、全体会の後に数つの分科会に分かれ、障害者の権利や地域生活、国際的な観点からのSDGs(持続可能な開発目標)についても掘り下げます。
- - 1日目のバリアフリー部会では、最近のバリアフリー法改正についての動きが報告され、2025年には大阪・関西万博や2026年に愛知・名古屋で開催されるアジア大会での施策についても議論されます。
- - 2日目の地域生活部会では、障害者の地域生活支援に関する最新の取り組みが紹介され、実践事例から学ぶ機会が提供されます。特に、障害福祉に関する新たな報酬の仕組みがどう機能するのかについての考察が行われます。
参加方法
本討論集会はZoom Webinarを通じて無料で開催されます。すべての方が自由に参加できるよう、情報保障も充実させています。お申し込みは、下記のリンクから行えます。
お申し込みはこちら
最後に
優生思想を根絶し、すべての人が共に生きることを可能とするインクルーシブ社会の実現は、まだ道半ばです。本集会は、そのための第一歩となる重要な場です。多くの障害当事者や支援者、研究者たちが協力し、共に未来を切り拓くための議論を重ねることが期待されています。