触覚生成AI「Hapto AI」の開発開始
株式会社commissure(コミスール)は、東京都目黒区に本社を置くスタートアップで、新しい触覚生成AI技術「Hapto AI™」の研究開発に乗り出したことを発表しました。この新技術は、ユーザーが入力した自然言語から、欲しい触感を自動で生成・最適化することが可能です。これにより、触覚表現やコンテンツ制作が身近なものとなり、さまざまな触覚体験が広がることを目指しています。
Hapto AIとは?
Hapto AIは、誰でも手軽に触覚を生成できるAIの基盤です。開発が進行中で、様々な触覚体験を作り出すための実証実験も行われています。この技術の特徴として、以下の主な機能があります:
- - 自然言語入力: 「ざらざらとした表面をなぞる」や「コップに水を入れる」といった、直感的な文章を入力するだけで触覚を生成。
- - 触覚波形生成: マルチモーダル拡散モデルを用いて、文章から触覚波形を生成。
- - 振動調整: 直感的なユーザーインターフェースにより、波形のチューニングが容易。
- - 触覚ファイル出力: WAVやAHAP形式など、各デバイスに適した触覚ファイルを出力可能。
開発背景と目的
最近では、XR(拡張現実)やメタバースの進展に伴い、触覚の再現が非常に注目されています。これらの体験を提供するためには、専門的な知識が必要で、制作には高いコストが伴っていました。しかし、commissureはこれまでの触覚提示技術「FeelFuse™」や触覚センシング技術「SenseFuse™」を活かし、次のステップとしてHapto AIの開発を進めています。この技術により、誰もが簡単に触覚をデザインできる環境を構築することが期待されています。
今後の展開
Hapto AIは今後、さまざまな展開を計画しています。具体的には、以下の点が挙げられます:
- - 触覚デバイスやSDKへの実装検証。
- - ユーザーの使用に応じたモデルの調整を通じた精度向上のエコシステムの構築。
- - 教育や医療福祉分野に特化した共同研究の推進。
- - VRやメタバースを利用した新しい体験設計。
代表取締役のコメント
commissureの代表取締役である溝橋正輝氏と堀江新氏は、「Hapto AIは言葉から触覚を生み出すという、新しい触覚デザインの地平を開く技術です。感覚の共有が本当に当たり前になる未来を目指し、あらゆる人に体験を創造する環境を提供していきます」とのコメントを寄せています。
会社概要
株式会社commissureは、2023年に設立され、触覚通信やセンシング、提示システムの研究開発を行っています。東京大学駒場IIキャンパスに位置し、活発な研究活動を続けています。公式サイトも是非ご覧ください。
commissure公式サイト
お問い合わせ情報
本件についての詳細は、commissureの広報担当までお気軽にお問い合わせください。