情シス部門の現状と課題について探る
株式会社ソフトクリエイトが発表した「情報システムの現状とIT活用実態アンケート 2026」では、情報システム部門(情シス)の現状や課題について詳しい調査結果が公開された。この調査は第8回目となり、情シスに関わる企業の実態を明らかにする目的で行われた。
調査の概要と目的
調査は2025年12月22日から2026年1月13日にかけて実施され、対象はWebメディア「情シスレスキュー隊」のメルマガ購読者で、自社のITシステム運用に携わる577名。主にオンラインパネル方式で収集された。調査結果は、自社の情シス部門の適正についてのデータ提供など、情報システム部門の運営状態を客観的に示すことを目的としている。
情シス人材の不足と業務負荷
調査結果によれば、情シス人材が不足していると感じている企業は74%に達し、依然として深刻な状況が続いている。特に、情シス部門が最も多くの時間を費やしている業務は日々の運用管理に関わるものであり、74.5%がこの課題を抱えている。これにより、戦略的な業務に専念できる情シスの比率はわずか18.2%と、業務の過重負担が深刻化している現状が浮き彫りにされた。
AI活用の期待と導入状況
注目すべき点は、AIの活用に対する期待が高まりつつあることだ。過去の調査でも、情シス部門がAIによって改善を期待する業務は「問い合わせや障害対応」などで、AIが人材不足を補うための鍵となる可能性が示唆されている。
また、最近の調査では、AIの活用や導入に向けた動きが加速しており、実際に活用している企業は34.1%に達し、プロジェクトが進行中の企業も16.1%に上っている。これにより、情シスがAIを駆使し、業務を効率化するための段階に入っていることがわかる。
セキュリティ対策の重要性
さらに、今年度調査で浮き彫りとなったのは、企業が「セキュリティ強化」を最優先課題として認識している点だ。66.9%の企業がセキュリティ対策に注力し続けなければならないと報告している。サイバー攻撃は多様化しており、特に「ランサムウェア」や「ビジネスメール詐欺」といった具体的なリスクが企業の不安要素となっている。
また、セキュリティインシデントの際の対応プロセスに課題を感じている企業も約6割に達しており、防御策だけでなく、発生後の「対応や復旧」も重要であると認識されている。
結論
この調査結果からは、情シス部門が直面する運用管理の負荷、人材不足、AI活用の潜在力、セキュリティの重要性といった多面的な課題が浮き彫りになった。企業は、これらの課題に的確に対処し、情シス部門の戦略的役割を強化していかねばならない。今後の情報システム部門の運営には、より効率的な業務運営と安全なシステム運用が求められるだろう。
参照