持続可能な海の未来を目指して北三陸ファクトリーがOCEANS賞受賞

北三陸ファクトリーがOCEANS賞受賞の栄誉

株式会社北三陸ファクトリーが、2025年9月に開催された「THE BLUEKEEPERS AWARD 2025」でOCEANS賞を受賞しました。このアワードは、海洋環境の保護と持続可能なライフスタイルを推進する取り組みを称えるものであり、北三陸ファクトリーの仕事が高く評価された結果と言えます。

受賞の背景と意味

北三陸ファクトリーは、岩手県九戸郡洋野町に本社を構え、特に「うに再生養殖」に焦点を当てた事業を展開しています。日本国内での「磯焼け」問題が深刻化する中、同社は地域の漁業者と協力し、環境改善に努めてきました。この取り組みの核心にあるのは、荒廃した藻場を再生させることによる海洋生物の回復と、漁業の持続可能性の確保です。

「THE BLUEKEEPERS AWARD」は、未来の海を豊かにすることを目指し、社会に新しいビジネスモデルやライフスタイルを広める企業を表彰するものです。このように、受賞は単なる栄誉のみならず、持続可能な開発の重要性を広めるきっかけともなるのです。

北三陸ファクトリーの寄与

同社が特に注目される理由は、ウニ養殖を通じて藻場の環境を再生し、地域エコシステムを向上させている点です。磯焼けによって質の低いウニが増えている中、北三陸ファクトリーは北海道大学大学院水産科学研究院などの研究機関と連携し、革新的な「ウニ再生養殖」技術を開発しています。この技術がおかげで、高品質なウニの供給が可能になり、経済的価値の向上にも寄与しています。

今後の展望

北三陸ファクトリーは、受賞を機にさらなる挑戦を続ける意向を示しています。代表取締役の下苧坪氏は、「北三陸から世界の海を豊かにする」というビジョンの下、ウニ養殖や藻場再生を推進し、持続可能なモデルを確立していくと語りました。

また、同社は2024年に中東で開催される食品総合見本市「Gulfood」への出展を予定しており、国際市場への道を広げる意欲を見せています。特に、OCEANS賞の受賞がもたらす注目は、今後のビジネス展開にも大きく寄与するでしょう。