Fintech協会の2026年年頭挨拶
一般社団法人Fintech協会の代表理事である沖田貴史氏は、2026年の新春に際し、自然災害の影響を受けた方々へのお見舞いの意を表明し、その復興を祈念しました。加えて、Fintech業界が新たなインフラとしての役割を果たすことを誓いました。
年次の振り返りと変化
2025年は、Globally視点でみると、チャレンジャーバンクをはじめとしたFintech企業の上場が相次ぎ、Fintechが単なるトレンドを超えたことが広く認識された年でした。日本国内でも、金融環境は瞬く間に変化し、「金利のある世界」への回帰が預金口座の価値観を再定義しました。その影響で、資産形成を重視する若年層の間で口座獲得競争が熾烈になっています。
この競争に勝ち抜くためには、彼らのデジタルネイティブな特性を理解し、利便性や顧客体験の向上が不可欠です。こうした背景から、メガバンクなどの大手金融機関がスタートアップの買収やオープンイノベーションを積極的に進めています。
組込型金融の急成長
特に注目すべきは、「Embedded Finance」つまり組込型金融の浸透です。小売業や交通業、通信業界など異業種からの金融事業参入が進んでおり、これは市場の幅を大きく広げる要因といえます。このように金融がユーザーの日常生活に自然に溶け込む「金融の民主化」が進行中です。
アジアの熱気と日本の立ち位置
昨年、Fintech協会は「Asia Fintech Alliance」に加盟しました。アジア地域のイノベーションのスピードは非常に速く、欧米と同様にアジア発のFintech企業が日本に進出するケースも増えています。特筆すべきは、資金移動可能な業者Wiseが全銀システムに直接接続したことです。これにより「開かれた日本」が象徴され、日本はアジアの中でも独自の立ち位置を築いています。
特に日本は法規制の健全性とイノベーションの両立を実現しており、この点でアジアだけでなく世界の先頭を走る位置にあります。ステーブルコインに関する法制度が整備され、実際に発行事例も増加していることは、国際的な注目を集めています。
日本のFintechの未来
これらの強みは新たな「オンチェーンエコノミー」の動きにおいて際立つでしょう。ステーブルコインやトークン化された預金が進展し、ブロックチェーンに基づく経済圏が広がる中で、日本のモデルは一つのスタンダードになるかもしれません。また、中央銀行デジタル通貨(CBDC)についても、日銀の実証実験が順調に進行し、今後のディスカッションがより深まることが予想されています。
挑戦の年、2026年へ
テクノロジーは未来を明るくする力を持っています。アジアの動向や世界の先行事例から学びながら、日本独自の視点を武器に、グローバルな競争に立ち向かいたいと考えています。2026年は、そんな挑戦の年にしたいとの強い願いを持っており、Fintech協会は引き続き皆様と共に金融の未来を切り拓いていく所存です。
最後に、Fintech協会は皆さまの健康と幸福を心から祈念し、今年も変わらぬご支援をお願い申し上げます。代表理事会長、沖田貴史が述べたように、この新しい時代に我々の業界は必ず進化し続けると信じています。