ESG透明性向上に向けた提携
2024-07-02 16:09:10

ムーディーズとMSCIが戦略的パートナーシップを締結 - ESGと持続可能性の透明性向上へ

格付け機関のムーディーズと、投資分析指標を提供するMSCIは、2024年7月2日に戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表しました。この提携により、両社の強みを生かして市場におけるESGと持続可能性の透明性を確保し、より良い意思決定を促進することを目指しています。

ムーディーズは、世界最大級のアセット・マネージャーやアセット・オーナーに利用されているMSCIの持続可能性に関するデータやモデルを活用したサービスを利用できるようになります。MSCIのESG格付けや関連コンテンツを活用することで、ムーディーズは今後、ESGデータやスコアを統合し、様々なソリューションを通じて金融機関や法人セクターの顧客に提供していく予定です。

一方、MSCIは、ムーディーズが保有する世界最大級の企業情報データベース「Orbis」にアクセスできるようになります。これにより、非上場企業へのESGカバレッジを拡大し、より幅広い企業のESG情報を提供することが可能になります。さらに両社は、ムーディーズの非上場企業データと信用スコアリング・モデルを活用して、プライベートクレジット市場に関する洞察を深めるソリューションの開発も進めていきます。

ムーディーズの社長兼最高経営責任者であるロブ・ファウバー氏は、「今回の提携によって、ムーディーズのお客様はMSCIのESGコンテンツを利用できるようになり、MSCIのお客様はムーディーズのリスク評価に関する専門知識やデータにアクセスできるようになります。これはまさにWIN-WINの関係です」と述べています。

MSCIの会長兼最高経営責任者であるヘンリー・フェルナンデス氏は、「このパートナーシップを通じて、ムーディーズが世界中に擁するお客様に、MSCIのESGデータを提供できることを喜ばしく思っています。持続可能性は、世界の投資環境を再形成する重要なトレンドの一つであり、プライベート資産へのシフトも大きなトレンドです。この提携により、非上場企業のESGカバレッジを拡大し、あらゆる顧客区分や資産クラスのお客様により優れたソリューションを提供できるようになります」と述べています。

このパートナーシップは、ムーディーズの格付け業務には影響を与えず、ムーディーズは引き続き、ESG要因が信用格付けに与える影響に対する透明性を確保していくとしています。

両社は、今回の提携を通じて、ESG情報提供を強化し、投資家や企業がより持続可能な投資判断を行うための支援を強化していくことを目指しています。

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