開館5周年記念特別展示「ウィーン万国博覧会とアイヌ・コレクション」
国立アイヌ民族博物館では、2025年7月5日から待望の特別展示「ウィーン万国博覧会とアイヌ・コレクション」を開催します。この展示は、開館5周年を記念したもので、観覧料はなんと無料。多くの方々に足を運んでいただける機会となっているため、ぜひご注目ください。
特別展示概要
本展示では、1873年に開催されたウィーン万国博覧会への日本の参加を紐解き、その中で特にアイヌ・コレクションがいかにして重要な役割を果たしたのかを紹介します。明治政府が国の威信をかけて様々な物産を出品したことを背景に、アイヌ文化の特徴的な資料とその収集過程を深く掘り下げます。
ウィーン万国博覧会の意義
ウィーン万国博覧会は、明治政府が初めて公式に参加した国際的なイベントとして、日本の国際的なアイデンティティを確立させる重要な舞台でした。展示されるアイヌ・コレクションは、北海道の独自の文化や物産として、当時の日本とアイヌ文化の関係を映し出す貴重な証拠です。約150年ぶりに北海道に戻るこれらの資料は、訪れる人々にとって新たな発見となるでしょう。
展示の見どころ
本展では、民族共生の象徴空間でもある「ウポポイ」とのコラボレーションを通じて、アイヌ文化のさまざまな側面を探求します。特別協力を得た東京国立博物館の専門家によるトークイベントや、東京国立博物館公式キャラクターたちとの交流企画なども予定されており、家族連れでも楽しめる内容となっています。ベルリン国立博物館からも館長や学芸員が招聘され、特別なオープニングイベントも企画されています。
主要なコーナーとイベント
1.
ウィーン万国博覧会の系譜
日本の博覧会の歴史と、各地域から集められた物産の収集の流れを学びます。
2.
アイヌ・コレクションの展開
江戸時代から現代までのアイヌ文化の集まりを振り返る、貴重な資料を展示。
3.
関連イベント
博物館の裏側を知る「バックヤードツアー」や、特別な「おしゃべりギャラリートーク」など、観覧者が参加できるイベントが満載です。
基本情報
- 前期:2025年7月5日(土)〜8月31日(日)
- 後期:2025年9月13日(土)〜11月16日(日)
国立アイヌ民族博物館特別展示室(北海道白老郡白老町若草町2-3-1)
特別展示観覧料無料。ただしウポポイの入場料が必要です。
この特別展示は、アイヌ文化や日本の近代史に新たな光を当てる貴重なチャンスです。ぜひご家族や友人と共に、足をお運びください。