スパイダープラスのS+Reportが清水建設の現場へ本格導入
2023年、スパイダープラス株式会社が提供する建設DXサービス「SPIDER+」の一環として、デジタル帳票機能「S+Report」が清水建設株式会社に本格導入されることが発表されました。これは、清水建設が主導し、名古屋支店を中心に試行されたプロジェクトを経ての決定です。清水建設の現場では、試運転帳票が従来の書式からデジタル化されることにより、業務効率が大幅に向上する見込みです。
導入の背景と目的
建設現場では、作業ごとに異なる記録を管理する必要がありました。これにより、各検査担当者が現場での検査結果を社内行事として報告するために、多くの時間と手間を要していました。特に設備協力会社からの帳票統一の要望が強く、これを解決するためにデジタル化が求められていたのです。
このような課題を解決するため、清水建設の名古屋丸の内一丁目計画で実施された試験において、S+Reportが導入されました。ここで得られたデータをもとに、関係者間で生産性が向上したことが確認され、S+Reportの本格導入へとつながりました。
S+Report導入による改善効果
完全デジタル化の実現
これまで紙媒体やExcelで作成されていた帳票が、すべてクラウドに移行され、リアルタイムで共有できる環境が整いました。現場では複数の端末を利用して同時に作業が進められるため、情報の一元化に大きく寄与します。特に、試運転帳票は必要な情報を事前に入力することができ、現場での手作業を大幅に削減しました。
リアルタイムでの是正対応
業務がデジタル化されることで、是正報告や確認が即時に行われ、その結果、試験後の改善も迅速に進められるようになりました。従来のような後日の確認作業が必要なくなり、関係者の合意形成もスムーズに進むようになっています。
残業時間の大幅削減
また、こうしたデジタルへの移行は、残業時間の削減にも貢献しています。現場での待機時間や書類作成にかかる時間が軽減され、業務の効率化が実現。特に竣工前の忙しい時期には、その効果が顕著だといわれています。
顧客満足度向上
検査同日に改善策を施すことができれば、顧客への信頼性も向上し、施主にとっても心地よい印象をもたらします。
今後の展望
清水建設は、今回のS+Report導入の成果をもとに、デジタル帳票の活用を更に進め、全ての現場における標準化を目指しています。スパイダープラスは、業界全体の生産性向上を目指し、各社との連携を強化していくと表明しています。
今後も、建設現場でのDXが進む中で、これらの取り組みがどのように進展していくのか、注視していくことが求められます。
S+Reportについて
S+Reportは、建設現場で必要な帳票をデジタル化したもので、業務の効率化と生産性向上を実現するための重要なツールです。詳しい情報は、
こちらをご覧ください。