福岡市の「高宮庭園茶寮」では、2025年2月14日から16日まで、特別な甘味コース『甘露懐石 雨水-うすい-』が提供されます。このコースは、和菓子作家坂本紫穗氏とコラボレーションしたもので、旬のいちごを主役にした六皿から成り立っています。
コースの背景
『甘露懐石 雨水-うすい-』は、二十四節気の一つである“雨水”をテーマにしています。この季節は、冬と春の境目に位置し、寒が明けて徐々に温かくなり始める時期です。坂本紫穗氏が表現したこのコースでは、自然の移り変わりが美味しさに反映されています。
各皿の詳細
1.
一皿目「雪解け」 では、いちごのコンポートと温かい柚子ソースを合わせ、フロマージュブランのセミフレッドで淡く変わる春の景色を表現します。
2.
二皿目「初音」 では、九州産のいちごやキウイを使用。鮮やかに色づく山々でのウグイスの初鳴きを感じる一皿です。
3.
三皿目「小躍り」 では、薄氷を割る様子をイメージし、揚げ湯葉で表現。この一皿にはフレッシュないちごと甘さ控えめの大納言小豆のあんこが使われています。
4.
四皿目「潤い」 は、雪が雨に変わる場面をキッシュと野菜で具現化。雪解けで芽吹く大地を感じることができます。
5.
五皿目「憧れ」 では、いちごの甘酸っぱいスープと共に、坂本紫穗氏の雫型の錦玉羹を使用し、春の女神の衣を表現しています。
6.
六皿目「芽吹き」 は、抹茶羊羹と香る緑茶の泡を合わせ、春の木々が芽吹く様子を楽しませてくれる一皿です。
お茶とのペアリング
『甘露懐石 雨水-うすい-』では、お茶とのペアリングも重要な要素となっています。茶の湯の精神である「おもてなしの心」を大切にし、日本の食文化を体感することができます。
概要と予約
この特別コースは、二部制で提供され、料金は6000円(税・サービス料込)です。ペアリングを追加すると更に楽しさが増します。予約は公式サイトから可能です。
施設情報
高宮庭園茶寮は、福岡市南区に位置し、豊かな自然に囲まれた環境で食文化を楽しむことができます。近代和風建築が残るこの場所で、美しい甘味の懐石を味わいながら、移りゆく季節を実感してみてはいかがでしょうか。