株式会社ほくほくフィナンシャルグループは、連結子会社である株式会社NEXYZ.Groupとの連携によるCO₂排出削減量を公開しました。発表によると、北陸銀行と北海道銀行における省エネ設備導入支援件数は2,000件、CO₂排出削減量は3万5千tを超え、NEXYZ.が提携している金融機関75社中トップとなりました。
NEXYZ.は、2018年9月に北陸銀行、2022年10月に北海道銀行と業務提携し、北海道・富山・石川・福井を中心とした中小企業や自治体向けに、LED照明をはじめとした省エネ設備・農業設備の導入支援を行っています。
2023年4月には、ほくほくフィナンシャルグループにSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)推進部が新設され、地元企業の「SDGs宣言」策定の支援や勉強会・セミナーなどを積極的に開催しています。
今回の発表は、NEXYZ.の脱炭素化支援事業が、地域金融機関と連携することで、着実に成果を上げていることを示しています。
政府は「2030年100%LED化」を目標に掲げていますが、現状では進捗が遅く、2025年度計画の75%達成は厳しい状況です。また、国内の99.7%を占める中小企業における脱炭素化の取り組み状況は2割にも満たず、情報開示義務や投資家からの要請がないことに加え、資金面やビジネス影響の情報・人材不足が課題となっています。
北陸銀行と北海道銀行は、地域経済および地域社会の持続的な発展のために、課題に応じた具体的な取り組みを強化しており、サステナビリティ分野におけるファイナンスやコンサルティングの商品・メニューが150件を超えています。
ほくほくフィナンシャルグループは、以下の4つの取り組みを通じて、脱炭素化を推進しています。
1. 省エネなどによる自社の脱炭素化推進
2. 脱炭素分野の様々なベンダーとの連携によるソリューション提供や、顧客向けセミナー開催による取引先の脱炭素化推進支援
3. 大学でのイベント実施や自治体へのソリューション提供による地域の脱炭素化推進
4. 「脱炭素アドバイザー資格」受験推進などの人材育成
「脱炭素アドバイザー資格」は、環境省認定の民間資格で、気候変動リスクや脱炭素化の背景から、企業・団体の脱炭素化に向けた取り組み事例まで、アドバイザーとして求められる知識を認めるものです。NEXYZ.では、35の営業拠点すべてに1名以上の脱炭素アドバイザーが配置される見込みです。
ほくほくフィナンシャルグループの発表は、地域金融機関が脱炭素化を推進する上で、連携の重要性を示す好事例と言えるでしょう。
NEXYZ.の脱炭素化支援事業は、LED照明などの省エネ設備導入だけでなく、企業の意識改革や人材育成にも力を入れている点が特徴です。
特に、「脱炭素アドバイザー資格」取得の推進は、企業の脱炭素化に対する理解を深め、適切な取り組みを支援する上で有効な施策と言えます。
政府が掲げる2030年100%LED化目標達成には、企業だけでなく、金融機関や地域社会全体の協力が必要です。
ほくほくフィナンシャルグループとNEXYZ.の連携は、地域経済の活性化と持続可能な社会の実現に向けて、大きな役割を果たしていくことが期待されます。
今後、地域金融機関による脱炭素化支援がますます広がっていくことを期待し、その動向を見守っていきたいです。