近年、企業の職場環境に対する評価が求職者の応募行動に与える影響が出ているという調査結果が発表されました。株式会社アイデムは、総合求人サイト『イーアイデム』を通じて行った調査を基に、企業に対するインターネット上の影響力を解析しました。この調査の結果、求職者の多くが「働き方や職場環境」を最も気にしていることが分かりました。具体的には、全体の55.8%がこの項目を重視しているという結果が出ており、企業の評価は求人応募において決定的な要因であることが伺えます。
興味ある企業に対しての評価を見極めるために、求職者は口コミサイトやSNSなどの内容を参考にします。その際、特に重要視されるのは職場環境や働き方に関する情報です。次に「給与や待遇」が38.5%で続き、「社内の人間関係や従業員について」に関しても27.4%が関心を寄せていることが明らかになりました。これからは職場の文化や雰囲気を知ることが、求職者にとって重要になってくるでしょう。
また、インターネット上での評価が求人応募に影響を与えたことがあるかを尋ねたところ、65.4%の人が「特に影響があったことはない」と回答する一方で、21.3%の人が「応募をひかえた、あるいは選考や内定を辞退したことがある」と答えました。これは、企業のネガティブな情報が影響を及ぼすケースがあることを示しています。
今回は就業形態別にも分析しており、正社員とパート・アルバイトで関心の要素が若干異なることも分かりました。正社員の場合、「商品やサービスの品質や満足度」を確認する割合が高く、43.4%の人がこれを重視していることがわかっています。年代別で見ると、特に40代は「社内の人間関係」についての関心を強く示しており、この世代が職場の雰囲気を重視していることが改めて確認されました。
求職者が求人に応募する主な理由についても調査が行われました。パートやアルバイトの場合、「自宅から通いやすい」が55%で最も多く、次いで「希望の勤務時間数・日数が選べるから」が48%、最後に「希望の勤務時間帯だから」が39%という結果になりました。限られた時間の中での働き方を考慮している現代の求職者らしい傾向といえます。
正社員を希望する人たちの答案では、「希望する仕事内容だから」が36.6%、続いて「能力や経験を活かした仕事ができそうだから」が32.4%が挙げられました。さらに、「自宅から通いやすいから」という理由を挙げる人も28.2%存在します。
このように、企業の評価が求職者の応募に大きな影響を及ぼす中で、職場環境や働き方の情報が如何に重要であるかが確認されました。今後の就職活動においては、このような情報をしっかり確認し、自身にとって最適な企業選びを行うことが必要不可欠と言えるでしょう。調査は株式会社アイデムによって行われ、有効回答数は457名に上ります。調査結果は、今後の企業戦略や人材獲得に大きな示唆を与えそうです。