出社とリモート勤務を組み合わせた企業に学生の志望度上昇
東京都中央区に本社を置く株式会社学情が実施したインターネットアンケートによると、2027年の卒業予定の大学生および大学院生の約90%が出社とリモートワークを組み合わせた勤務形態に対して高い志望度を示しました。この調査は、働き方が多様化する現代において、若者たちが何を求めているのかを明らかにしています。
調査の背景
コロナ禍によってリモート勤務が普及した中、働き方のスタイルに大きな変化が見られました。「フルリモート」や「居住地自由」といった新たな働き方が企業に導入され、出社せずに仕事をすることが一般的になりました。しかし、パンデミックが収束するにつれ、オフィスでの交流、いわゆる「リアル」の価値が再評価されています。現に、多くの企業でオフィス勤務が再び注目される中で、2027年卒業予定の学生たちは、何を重視しているのでしょうか。
出社の機会が志望度を高める
調査結果によれば、出社の機会がある企業に対して「志望度が上がる」と感じた学生は、単純に13.1%であるのに対して、「どちらかと言えば志望度が上がる」と答えた学生が41.5%にのぼり、両者を合わせると54.6%という過半数が出社の重要性を感じています。この「出社によって社内の雰囲気や業務の現状を理解できる」との意見や、「人と関わることがキャリア形成に必要だ」との見解が多くの支持を集めました。運営する企業においてリアルな体験をすることへのニーズが高まっています。
ハイブリッドな働き方の人気
さらに、出社とリモート勤務を併用できる企業への志望度が非常に高まる結果となりました。なんと91.0%の学生が「志望度が上がる」と回答し、その中でも55.4%が「上がる」と明確に述べています。この結果は、ハイブリッドな働き方が若者たちにとって重要なファクターであることを示しています。学生たちは、「仕事とプライベートのバランスがとりやすい」と感じており、リモート勤務による通勤負担の軽減や、出社してのコミュニケーションの安心感がこの働き方を支持しています。選択肢の多さが志望度を高める原因となっているのです。
リモート勤務の日数
また、リモート勤務の日数に関する希望も明らかになりました。48.7%の学生が「週に2日」が理想と考えており、次に「1日」が24.9%、続いて「3日」が23.5%の支持を得ています。「働きやすさを重視するため、2日程度が最適」との意見が示されています。リモート勤務の日数はあくまで集中しやすい環境を確保したいという学生の願望の現れです。
まとめ
調査を通じて、学生たちが出社とリモートのハイブリッドな働き方に強い期待を寄せていることが明らかになりました。企業にとっては、こうしたニーズを理解し、柔軟な働き方を導入することが今後の採用活動において重要になってくるでしょう。若者の働き方の希望を尊重する企業が、ますます求められる時代になっています。