WET2025で未来の水環境を支える若手研究者を称える
2025年7月5日から6日にかけて開催された国際会議「WET2025」では、水環境に関する最新の研究成果や技術動向が発表され、多くの参加者が集まりました。この会議は、日本水環境学会が主催し、世界中から科学者や技術者、学生が集っており、知見を深める貴重な機会となっています。特に注目されたのが、水ing株式会社による「水ing賞」の授与です。この賞は、水環境分野において優れた研究を行った若手研究者を称えるために設けられています。
WET2025の開催概要
WET2025は新潟県の長岡市にあるアオーレ長岡にて開催され、初日には選ばれた優秀な論文の著者による特別講演が行われました。約200件の口頭・ポスター発表が行われ、各発表者との活発なディスカッションが展開されました。
水ing株式会社は、持続可能な社会の実現に向けて水と環境の安全を守る企業として、2012年からこの会議に協賛を続けています。今年も基盤技術研究センターの島村和彰が参加者に向けたメッセージを届けました。彼の言葉は、今後の水環境保全に向けた技術革新と人材育成の重要性を強調しました。
水ing賞の内容
水ing賞は、「Excellent Paper Award」と「Excellent Presentation Award」の2部門で構成されています。「Excellent Paper Award」は、日本水環境学会が出版する「JWET(Journal of Water and Environment Technology)」に掲載された優れた研究論文に授与される賞であり、一方で「Excellent Presentation Award」は、WET Conferenceでの優れたプレゼンテーションを行った研究者に贈られるものです。これらの賞は、将来の水環境を支える技術革新や人材育成を推進するためのものであり、水ingが掲げる「水を通じて社会に貢献する」という理念を体現しています。
受賞研究の概要
この年度の受賞者は以下の通りです。
Excellent Paper Award
1.
著者: Ayumi Hashiguchi, Shiho Yoshida, Shinya Echigo, Ryohei Takanami, Hideaki Nagare
論文タイトル: Study on the Removal Technology of Trichloramine from Drinking Water Using Ultraviolet Light
2.
著者: Hana Matsuo, Koichi Yamamoto, Tsuyoshi Imai, Shingo Nakamura, Hiroki Kagawa, Sigit Sutikno, Ahmad Muhammad, Muhamad Yusa, Hendra Saputra
論文タイトル: Flotation of Peat Particles by Dissolved Organic Matter Eluted from the Re-Deposited Tropical Peat in Tropical Peatland Coast
Excellent Presentation Award
Optimum COD/N Ratio and pH for Partial Denitrification with Nitrite Production
Field Survey on Microbial Contamination Associated with Waterborne Diseases in a Low-income Settlement of Lusaka, Zambia
Investigation on the Effect of Low-pressure Condition on Microbial Communities and Potential in Anaerobic Digestion
Development of Solar-light-driven Floating Photocatalytic Mesh System for Toxigenic Microcystis Inactivation
このように多様なテーマで研究が行われており、それぞれの研究が持つ独自の視点が水環境問題に新たな解決策を提供しています。研究者たちにとって、このような国際的な場での発表は、自身の研究を広く知ってもらえる貴重な機会であり、また新たな知見を得る重要な場となると言えるでしょう。
水環境の重要性
持続可能な社会を実現するためには、水環境を守ることが不可欠です。水ing株式会社は、その事業を通じて地域の水環境を守り、安心して暮らせる社会を提供することを目指しています。今後もこのような取り組みが続けられ、水環境保全に寄与する若手研究者たちの活躍に期待したいところです。
まとめ
WET2025での水ing賞の授与は、今後の水環境に関する研究の発展に寄与する重要なイベントであり、優れた研究を称えると共に、水環境の未来を支える人材を育成するための重要なステップです。参加者とともに得られた知見を生かし、持続可能な社会の実現に向けて努力が続けられることを願っています。