大阪市オフィスマーケットレポート
三幸エステート株式会社が発表した最新の「オフィスマーケット2025年8月号」によると、大阪市のオフィス空室率が前月から0.10ポイント低下し、2.89%となりました。この数値は、特に新築ビルへのテナント移転が進んでいることを示唆しています。特に、淀屋橋駅直結の「淀屋橋ステーションワン」が商業ゾーンのグランドオープンを迎えたことも影響しているでしょう。
空室率の動向
2025年7月末の時点で、大阪市の空室率は昨年からの新築・築浅ビルの竣工が影響し、移転によってオフィス環境の改善が進んでいます。現在、主要3区(北区・中央区・西区)では、空室が目立つ一方で、潜在空室率も4.52%と前月比で改善されています。特に新築ビルへの移転がスムーズに進んでおり、大口の二次空室も発生していないため、主要エリアの募集床に対して品薄感が漂う状況です。
このような動きは、新たなテナントの需要が堅調であることを物語っており、業界では比較的楽観的な見方が広がっています。今回の調査を行った三幸エステート大阪支店長の森本泰史氏も、「現地見学が活発で、幅広い面積帯でテナントの引き合いが増加している」とコメントしています。これは、オフィス街の活性化につながる可能性が高いです。
募集賃料の傾向
一方で、募集賃料は前月比で43円減少し、18,870円/坪となりました。しかし、全体的な傾向としては18,000円台後半での横ばいが続いています。これは、オフィス供給の動向を鑑みると比較的安定的な動きかもしれません。大阪市内の主要エリアでは賃料の横ばいが続く一方で、テナントの引き合いが増え、品薄感が漂いつついるという現状があります。
以上の情報から、大阪市のオフィスマーケットは回復の兆しを見せており、今後の動きに注目が集まります。これからのオフィス環境の変化は、企業にとっても重要なテーマとなるでしょう。新たなテナント獲得やオフィス戦略の見直しが今後のカギとなります。
参照:三幸エステート株式会社公式サイト
三幸エステート
会社概要
三幸エステート株式会社は1977年に設立され、企業のオフィス戦略を幅広くサポートしています。賃貸オフィスビルの選定から仲介、各種プロジェクトへの関与まで、企業が必要とするオフィス関連のニーズに応えています。業界の動向を常に追いながら、最適なワークプレイスの提案を行っています。