空き家再生と循環型社会を実現する拠点「gurubibi」
富山県砺波市において、地域の課題解決と持続可能な村づくりを目指した複合施設「gurubibi(ぐるびび)」が、2023年12月21日にプレオープンを迎えます。元々20年以上空き家だった「よろづ屋」をリノベーションして誕生したこの施設は、古物販売や工作室、空き家相談機能を備えています。
背景と目的
近年、全国で深刻化しつつある空き家問題。総務省の統計によれば、2023年時点で日本の空き家数は約849万戸に達し、空き家率は13.6%にも上ります。特に過疎化が進む地方では廃屋の増加が問題視されていますが、一方で都市部からの移住希望者も増えているのが現状です。合同会社シュシュの代表である米山愛氏は、「自分に生まれてきてよかった」と思える村作りをビジョンに掲げています。
すでに同市で「musubibi(むすびび)」を運営しており、地域コミュニティの活性化に取り組んできた米山代表が新たに手掛ける「gurubibi」は、物と人の循環を促進することを目的としています。この施設によって、空き家問題の解決モデルが提示されることが期待されています。
gurubibiの3つの価値創造
「gurubibi」では、単に古物を売るだけではなく、以下の3つの機能を通じて地域の持続可能性を高めることを目指しています。
1. 古物の循環と価値再生
捨てられそうだった家具や道具を救い、リペアやリノベーションを通じて新たな価値を創出することにより、持続可能な消費スタイルを提案します。モノの命を延ばし、使う人にとっての価値を再定義します。
2. 工作室によるスキル共有と創造性の発揮
DIYや手仕事のための工作スペースを備え、地域の住民や来訪者がワークショップを通じて創造力を高めることができる場を提供します。この取り組みは技術の継承や新たな可能性を生む場となります。
3. 空き家相談窓口としての機能
「gurubibi」は、従来の不動産とは異なり、「借りたい人の情報」を集約する「さかさま不動産」の支局として機能します。これにより、移住希望者や店舗開設を希望する人々と空き家をマッチングする役割を果たします。
地域とともに歩むジルバ
「gurubibi」は商業施設の開設に留まらず、地域全体での持続可能な未来に向けた挑戦です。クラウドファンディングを通じた資金調達も進め、地域住民や支援者と共に空間づくりを進める参加型プロジェクトとして注目されています。
今後も定期的なワークショップやイベントを計画し、地域の人々が集い交流する場を作り出すことを目指します。また、古物や空き家についての相談も受け付けることで、地域の持続可能性向上に貢献する計画です。
施設概要と会社情報
- - 名称: gurubibi(ぐるびび)
- - 所在地: 富山県砺波市福岡181
- - 開設時期: 2023年12月21日プレオープン、2026年3月に本格オープン
- - 主な機能: 古物販売・修理、工作室、空き家相談窓口
- - 特徴: 20年以上使用されていなかった元よろづ屋をリノベーション
- - 企業名: 合同会社シュシュ
- - 所在地: 富山県砺波市福岡169
- - 代表者: 米山愛
- - 事業内容: 地域活性化事業、ゲストハウス・飲食店運営、不動産活用支援