渋谷駅街区計画で学生向けの特別工事見学ツアー開催

渋谷駅街区計画で実施された特別工事見学ツアー

渋谷駅周辺の大規模な再開発が進行する中、東急株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、東京地下鉄株式会社の三社が主催する「工事見学ツアー～渋谷駅街区計画の“最終章”を体感しよう！～」が、2025年9月15日に開催されました。このイベントは、学生を対象に普段は見ることができない工事現場を特別に公開するもので、多くの期待が寄せられました。

学生たちに新しい未来の姿を見せる場

ツアーは大変多くの応募があり、最終的には小学生から大学生までの78名が選ばれ参加しました。普段は立ち入ることができない渋谷駅の「東口4階スカイウェイ（仮称）」予定地や西口の地下タクシープールなど、特別なエリアを見学。工事の進捗状況や計画の概要についても解説が行われ、参加者たちは真剣に耳を傾けました。

渋谷駅の歴史と未来への道筋

ツアーの冒頭では、事業者の代表が渋谷駅の歴史や、現在進行中の渋谷駅街区計画について詳細な説明を行いました。歩行者ネットワークの強化や、将来的な渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期の完成に向けた様々な取り組みが紹介され、参加者はこの先の渋谷の姿を想像しながら熱心に聞き入っていました。

空中回廊の未来像を一望

見学の中でも特に興味深いポイントは、「東口4階スカイウェイ（仮称）」の見学でした。ここは、完成後には渋谷の新しい歩行者ネットワークの中心となる空間として機能する予定です。高所からの眺めは素晴らしく、参加者たちは新しい渋谷の景色を楽しみながら、記念撮影に興じていました。普段は目にすることのない高い位置からの景色は、学生たちにとって特別な体験となったようです。

複雑な工事現場を体験

また、地下エリアでの西口タクシープールの見学も行われました。この場所は線路や道路、歩行者通路が立体的に交差した、国内でも珍しい工事現場であり、参加者は実際にそのスケール感や構造の複雑さを体感しました。実際の工事状況を目にすることで、多くの学生が渋谷駅の再開発に対する理解を深めたと語っています。

参加者たちの声

参加した学生たちからは「改めて、駅を稼働させながらの大規模開発が大変だと感じた」といった感想や、「普段通らない場所に入ることで、いつも来ている街を違った視点から見られることができ、新鮮だった」との声も寄せられました。他にも「渋谷駅の開発における官民連携について詳しく知ることができた」といった意見もあり、様々な考察や発見があったようです。

渋谷駅街区計画の未来

この渋谷駅街区計画は2030年度の概成を目指し、2021年度には渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期の完成が予定されています。また2034年度にはハチ公広場を含む全体が完成することとなり、長期的なプロジェクトとして注目を集めています。今回のツアーを通じて、建設の裏側を体感した学生たちは、今後この街がどのように成長していくのかを楽しみにしている様子でした。