新たな時代を切り開く塗料『木守り専科』
岩手県矢巾町に本社を置く株式会社シオンは、準不燃木材に特化した高耐候性塗料『木守り専科 準不燃木材対応』を開発した。この塗料は、屋外で過酷な環境条件に晒される木材を保護し、紫外線や雨から守るために設計されている。特に注目すべきは、天然由来成分を用いている点で、環境に優しい製品であることも魅力の一つだ。
開発背景と特徴
準不燃木材は、建築基準法に適合した材質で、防火効果が求められる現代の建築において重要な役割を果たす。しかし、これまで使われていた塗料は紫外線に弱く、屋外での耐久性が限界であったため、準不燃木材の利用が敬遠されることもあった。そこでシオンは、屋外での長期的な使用を可能にする塗料の開発に着手。
この完成品は、屋外使用を考慮した耐候性に優れるだけでなく、木材の特性を活かした製品となっている。特に、白化抑制効果により、見た目の美しさを長持ちさせることができるため、用途が広がることが期待される。
従来技術との違い
これまでの準不燃木材の塗装においては、加圧減圧装置を利用する方法が主流だった。しかし、シオンは「浸漬処理(どぶ漬け)」方式を新たに確立し、制作プロセスを簡素化。これにより、効率的に準不燃効果を発揮する下塗り剤を適用できる。これまでの技術と比べて、コストや時間の面で大幅な改善が見込まれている。
工業界における期待
現在、準不燃木材の利用は特にCLT(直交積層パネル)などの建材で注目されている。この新塗料を利用することで、大型建築物における木材使用がさらに促進されることが期待されている。
研究開発の道のり
シオンの新製品は、2019年に開始されたプロジェクトの成果である。研究開発には岩手県林業技術センターとの共同研究が含まれ、実際の試験を経て、今年7年越しに最終試験を通過している。コロナの影響で遅れが生じたものの、ついに待望の製品が市場に登場する運びとなった。
製品概要
- - 製品名: 木守り専科 準不燃木材対応
- - 用途: 木部専用(外壁、屋外、屋内木部他)
- - 内容量と価格: 1L(11,700円)、4L、8L、16L(税別)
- - 発売時期: 2026年9月より販売予定
未来への一歩
シオンは、天然素材を活かした製品作りを追求し続ける。これは、環境に優しいだけでなく、建築業界に新風を吹き込む可能性を秘めている。今後も自然素材を利用した製品開発が進むことを期待し、業界の進化に寄与していく。
私たちの生活に根ざした利便性と安全性を同時に兼ね備えた製品として、シオンの『木守り専科』は今後の木材利用の新しいスタンダードとなることと思われる。岩手県の誇るこの新しい素材に注目したい。