宝酒造インターナショナルが海外進出を加速!日本食材の拡大戦略とは
宝酒造インターナショナルが食材卸業の海外進出を加速
宝酒造インターナショナル株式会社は、社名で示される通り日本の酒類メーカーの一つですが、近年はその範囲を広げ、特に食材卸業に注力しています。2024年9月に行われた取締役会において、重要な決定が下されました。米国と英国を拠点とする業者の株式を100%取得することが承認されたのです。これは、鰻や刺身などの日本食材を海外に広めるための大きな一歩となります。
米国市場での拡張
同社が手に入れたのは、米国で日本食材卸事業を行うMutual Trading Co., Inc.(ミューチャルトレーディング社)です。この会社は株式会社築地太田とオータフーズマーケット社を傘下に持ち、東京都豊洲市場内で鮮魚の仲卸業務を行っています。オータフーズマーケット社は、主に日本の高品質な鮮魚を米国やアジア市場へ輸出しており、その質の高さは日本国内外で評価されています。
今回の株式取得により、宝酒造インターナショナルは、鮮魚の安定的な調達ルートを確保し、売上を加速させることが目指されています。ミューチャルトレーディング社の強力な販売ネットワークを活用し、全米に日本産の鮮魚を展開する計画です。また、将来的には、宝酒造インターナショナルグループ全体のネットワークを駆使して、欧州や豪州への輸出も視野に入れています。
フィンランド市場への進出
さらに、宝酒造インターナショナルはフィンランドのアグリカ社も連結子会社とすることに成功しました。アグリカ社はヘルシンキ近郊のポルヴォーに本社を構え、食品卸売業を展開しています。この子会社の設立により、フィンランド国内だけでなく、北欧全域に向けた日本食材や和酒の販売を強化することができます。
近年は健康志向の高まりと共に、日本食の人気が世界中で高まっています。宝酒造インターナショナルは、これを機に日本の食文化をさらに広めるとともに、自社の企業価値を高めることを目指しています。
長期経営構想「TGC100」
同社は「TaKaRa Group Challenge for the 100th(TGC100)」という長期経営構想を掲げており、その一環として国内外での食材卸拠点の拡大を進めています。2025年度を見据えた中期経営計画では、環境への配慮や安全な生産体制の強化を含む「成長・強化領域」への投資を加速することが示されています。
日本食文化の国際化
宝酒造インターナショナルの戦略は、日本食や日本酒の世界的な認知度を高めるだけでなく、安心・安全な製品提供を通じて顧客の笑顔を創出していくことを目的としています。日本食はその美味しさだけでなく、健康にも良いとされる食材が多く存在します。これにより、国際的な市場での日本食の存在感は今後ますます増していくことでしょう。
宝酒造インターナショナルの積極的な事業展開は、日本の食文化を世界に広める絶好の機会となり、企業としての成長にもつながると期待されています。
今後の展開に注目です。
会社情報
- 会社名
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宝ホールディングス株式会社
- 住所
- 電話番号
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