ITエンジニアの生成AI関連スキルに関する調査結果
株式会社サーバーワークス(以下:サーバーワークス)は、ITエンジニア278名を対象に、生成AI関連のスキルに関する調査を実施しました。調査結果からは、エンジニアの多くが生成AIのスキル習得を希望していることが明らかになりました。
調査の背景
サーバーワークスは、エンジニアが中心となり、働き方に関する様々な研究を行う「働き方ラボ」を立ち上げ、この調査結果を公表しました。今回は、生成AIに関連するスキルについて具体的なデータを収集しました。調査は、全国に住む20歳以上のITエンジニアを対象に、2025年5月15日から5月22日までの期間に実施されました。
調査結果のハイライト
調査では、81.5%のITエンジニアが生成AIのスキルを身に付けたいと回答しました。学びたい生成AI関連スキルの中で最も多かったのは「アプリケーションや業務への組み込み方法」で、44.8%がこのスキルを強化したいと述べています。「プロンプトエンジニアリング」を希望するエンジニアも37.1%に上りました。
学習状況
これらのスキル習得のために、エンジニアたちが実際に行っている活動についても調査しました。その結果、「実際にツールを触って試している」が37.9%、次に「オンライン動画で学習」が32.3%、そして「書籍や記事で独学」が31.5%と、実際の行動が収集されました。一方で、25%のエンジニアは特に何をしていないと応えました。これは、生成AIの技術的な背景が複雑であることを示しているかもしれません。
知識レベルについて
次に、エンジニアたちの生成AIに関する知識レベルを調べると、「基本用語を知っている」が31.7%、一般的な技術やユースケースを理解しているという回答は28.4%でした。一方で、業務での導入経験があるエンジニアは18%、生成AIの実装・開発経験があるエンジニアはわずか5.4%でした。
このデータから、生成AIに対する理解が浅いITエンジニアが多いことも浮き彫りになったと言えます。
勤務先でのスキル向上の機会
調査の結果、42.7%のエンジニアが自社で生成AIに関連するスキルを身に付ける機会が提供されていると答えました。さらに、ハンズオンで学ぶ機会があれば「ぜひ欲しい」と答えた人は27.6%、どちらかといえば欲しいが42.2%に達し、「ほしい」と回答した人は合わせて69.8%にも上ります。
サーバーワークスの取り組み
サーバーワークスでは、AWSのパートナートレーナーとして公式トレーニングを提供しています。2025年4月と5月には、生成AIに関連するトレーニングコースも新たに提供開始しました。このような取り組みを通じて、エンジニアたちの技術習得を支援し、ビジネスの変革をサポートしていく方針です。
まとめ
今回の調査結果は、ITエンジニアが生成AIの技術を求めていること、並びにその学習状況、知識レベル、そして職場でのスキル向上の機会について多くの示唆を与えています。今後、サーバーワークスが展開するAWSトレーニングによって、さらなる技術向上につながっていくことでしょう。