オーエムネットワーク、生成AI「Claude Code」を活用した新プロダクト開発の実践報告
オーエムネットワーク株式会社は、AI経営ツール「R-Board」の開発にあたり、生成AI「Claude Code」を使用した新しい手法を取り入れ、その成果と直面した課題を公開しました。未経験の技術スタックであるReactとPython FastAPIを用いて、わずか数日でフレームワークを構築し、開発スピードの革新を実証しましたが、AI生成コードの理解やチームの連携に関して新たな課題も明らかになりました。
開発の背景
企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する中で、導入したツールを最大限活用できず、結局従来の方法に戻るケースが多く見受けられます。この現象の背景には、「活用リテラシー」の不足があるとオーエムネットワークは指摘。今回の「R-Board」開発チーム自らも、生成AIという最新技術を導入する際に同じ壁に直面しました。
R-Boardの開発概要
「現場と経営をダッシュボードでつなぐ」をテーマに開発されるR-Boardは、2026年にプロトタイプ版の主要機能を完成予定です。このプロダクトでは、ビジュアリゼーションだけでなく、次の行動をAIが提案する分析機能も搭載します。
今回の開発の技術スタックと方針は以下の通りです:
- - フロントエンド: React
- - バックエンド: Python (FastAPI)
- - 開発方針: プログラミングには生成AI(Claude Code)を使用
開発プロセスの変化
これまで数ヶ月を要していた基盤構築が、生成AIのおかげで数日間に短縮され、プロトタイプの開発も迅速に進行しました。特に「試行錯誤を早く回せる環境」が整ったことで、アジャイルな開発スタイルが実現できたと感じています。なお、AIが生成したコードは必ず開発チームがレビューして、品質管理の側面も重視しています。
課題の顕在化
しかし、開発には予想以上の難しさも伴いました。生成AIによって生み出された膨大なコードの細部を理解するのが難しく、すぐにそれをチームメンバーに伝達することができない場面が多々ありました。
これは、単に技術者の理解力に依存するものではなく、生成AIが高性能であるほど「スピードと理解のギャップ」が広がり、新たな壁として立ちはだかる結果となります。また、しっかりとした指示を出すことができず、チームでの連携がスムーズに行かない事例も増えました。
技術の理解と活用の重要性
私たちは、「理解なくしてスピードは意味を持たない」という結論に至りました。データが見えても「何をすれば良いかわからない」状況は、生成AIを利用した開発でも似たような課題を浮き彫りにしました。
新しいツールを導入する際には、スピードや効率化だけでなく、チームが理解し活用できる土台をどう設計するかが重要です。この点を踏まえて、R-Boardのプロト版はデータの可視化から行動提案までの機能を重視しています。
まとめ
オーエムネットワークは、生成AIを活用した開発では、圧倒的なスピードを実現できた一方で、新たな理解と連携の課題にも直面しました。DX推進担当者にとっては、これらの知見が新ツール導入の判断材料となれば幸いです。
私たちは、R-Boardの開発を通じて、生成AIの利点を最大化しつつ、理解と活用が並行して進む形を目指します。