ストライプ、JCBカードに多通貨決済を導入
プログラマブルな金融サービスを提供する
Stripeが、日本の事業者向けに
JCBカードの多通貨決済を開始することを発表しました。この新しい機能により、Stripeユーザーは複数の通貨でのJCBカード決済を受け付けることが可能になり、グローバルな市場における事業の拡大をサポートします。
越境決済ニーズの急増
近年、デジタル経済のグローバル化が進む中、越境ECや海外市場への展開、さらにインバウンド需要の高まりが目立っています。経済産業省においては、日本のコンテンツを自動車産業に次ぐ基幹産業として位置づけ、2033年までに海外売上高を20兆円に引き上げる目標が示されています。特に、アニメやゲームなどの日本製品に対する需要は年々増加しており、国内外の消費者による購入行動も活発化しています。
たとえば、昨年の訪日客数は約3687万人に達し、消費総額は約8.1兆円という過去最高を記録しています。このような観光客向けの国内観光ツアーやイベントチケットの販売においても、多通貨決済の導入が必要であることが明らかです。
決済ソリューションの重要性
しかしながら、越境ECや国際展開を目指す企業において多通貨決済が対応していない場合、機会損失が発生し得ることを考慮しなければなりません。取引が円建てでしかできない場合、企業は多くの事務手続きや追加コストが発生するほか、会計処理が困難となります。これに対処するため、Stripeが提供するJCBカードの多通貨決済は、グローバルな取引を簡素化する一助となります。
JCBカードの多通貨対応
JCBカードが多通貨に対応することにより、事業を国際的に展開するユーザーは、JCBのグローバルネットワークを活用できます。100以上の通貨によるJCB決済を受け入れ、自動的に日本円に換算されて指定の口座に直接入金されるため、会計や資金管理が容易になります。これにより、越境ECや輸出事業者など、国際展開を志向する幅広い事業者のニーズに対応することが可能になります。
さらに、JCBカード会員は、国内外で自国通貨での決済が可能となるため、為替手数料を気にすることなく、表示価格そのままの金額を支払える利点も享受できるようになります。これにより、越境での製品やサービス購入が一層身近なものになります。
Stripeのコメント
ストライプジャパン株式会社の代表取締役である
ダニエル・ヘフェルナン氏は、「Stripeが提供する多通貨決済がJCBカードに対応することで、事業者はグローバル市場での成長に必要な柔軟な決済手段を利用できるようになりました。日本の事業者にとって、営業活動を強化する新しい機会を得られることを嬉しく思います」と語っています。
「決済環境は技術の進化により、日々変化しています。これからも、私たちは日本の事業者の成長を支援し続けていきます」と述べ、今後の展望を語りました。Stripeは世界中で数百万の企業に利用され、オンライン決済や組込型金融を推進する企業としての地位を確立しています。
まとめ
StripeのJCB多通貨決済は、日本の事業者にとって国際市場への扉を開く大きな一歩となるでしょう。グローバルな経済環境の中で、多通貨決済の導入は、事業の成長に欠かせない要素となることが期待されています。今後もStripeがどのように進化していくのか、目が離せません。