運送業界の2024年問題と改革
2023-04-04 17:25:15
「2024年問題」解決へ!モビリティファンド活用で運送業界改革、新たな中継幹線輸送サービス始動
運送業界の2024年問題と革新的な解決策
2024年4月からの働き方改革関連法施行により、運送業界では年間時間外労働の上限が960時間に制限されます。これは、慢性的な長時間労働と人手不足に悩む運送業界にとって大きな課題です。特にEC市場拡大による宅配便増加は、長距離輸送事業者への負担を増加させ、事業構造改革の必要性を加速させています。
晴海コンテナ輸送の新たな取り組み:中継幹線輸送サービス
この問題に対し、神奈川県横浜市に拠点を置く晴海コンテナ輸送株式会社は、画期的な解決策として「中継幹線輸送サービス」を導入しました。このサービスは、トラクタヘッドとコンテナシャーシを活用し、主要幹線道路に約200km間隔で中継拠点を設置することで、ドライバーの1日あたりの運転距離を約400kmに制限。これにより、労働時間8時間遵守を可能にし、過労死を防ぐ対策となります。
従来の大手運送事業者で採用されているドライバー交代制とは異なり、1台のトラクタヘッドを1人のドライバーが担当。これにより、ドライバーの職場環境改善と車両管理責任の明確化を実現しています。
代表取締役谷村幸治氏のコメント
晴海コンテナ輸送の代表取締役である谷村幸治氏は、長年のドライバー経験から、業界の魅力低下を危惧。今回の取り組みについて、「2024年問題を機に、運送業界全体が見直され、魅力的な職場になることを願っている」とコメント。コスト増加を伴う運行方法の見直しは必須であり、働き方改革と顧客サービスの両立を目指した「中継幹線輸送プロジェクト」を立ち上げたといいます。
このプロジェクトは、ドライバーの過労を大幅に削減することで、荷主企業にとっても事故リスク軽減、コンプライアンス遵守、働き方改革への参画というメリットをもたらします。谷村氏は社員を「かけがえのない財産」と位置づけ、安全とサービス向上への更なる取り組みを誓っています。
モビリティファンドによる資金調達支援
中継幹線輸送サービスの車両調達には、株式会社クラウドファンディングが運営するモビリティファンドを活用しています。このファンドは、インターネットを通じて投資家から資金を集め、運送事業者へ車両をリースバックする仕組みです。近年、車両価格高騰や人件費増加、新型コロナウイルスや原油価格高騰などにより経営環境が悪化する運送業界において、モビリティファンドは資金繰りの改善に大きく貢献します。
株式会社クラウドファンディングは、「投資を通じて世の中を良くする」というビジョンのもと、日本の物流を支える運送事業者を金融面から支援。所有から利用への社会トレンドに対応し、後継ファンドの組成や関係機関との連携強化を進め、投資家と運送事業者の橋渡し役として活躍しています。
まとめ
晴海コンテナ輸送の中継幹線輸送サービスは、2024年問題への対応だけでなく、ドライバーの労働環境改善、安全性向上、そして業界全体の活性化に繋がる画期的な取り組みです。モビリティファンドとの連携も、資金調達面での課題解決に貢献しています。この革新的な取り組みは、日本の物流業界の未来を大きく変える可能性を秘めています。
会社情報
- 会社名
-
株式会社クラウドファンディング
- 住所
- 東京都渋谷区恵比寿1-8-5 東洋ビル7階
- 電話番号
-
03-6427-8208