高齢者のフレイル予防にパーソナルデータストア技術を活用!
北海道大学発のスタートアップ企業である株式会社ミルウスは、ソフトバンク株式会社が令和6年度に実施する「あいちデジタルヘルスプロジェクト」における「フレイル進行予防 -ライフログデータを活用した総合的な高齢者支援」の実証実験にパートナーとして参加し、技術協力をいたします。
本実証実験では、ミルウスが開発したスマートフォンアプリ「貯健箱(R)」が活用されます。「貯健箱(R)」は、リストバンドやスマートフォンで取得した健康情報などのパーソナルデータを改竄できない状態にした上で安全に保管し、本人の意思でデータ提供を可能にする、パーソナルデータストア(PDS)機能を提供するアプリです。
「貯健箱(R)」で実現する安全なデータ管理と利活用
「貯健箱(R)」は、まるで貯金箱にお金を貯めるように、様々なパーソナルデータを安全に管理し、必要な時に必要な用途で利用できるライフログスーパーアプリです。本アプリでは、データ提供先やサービスの目的、保管・消去条件、匿名再利用可否などの活用条件を事前に確認し、本人同意を得て初めてデータ提供が開始されます。
この仕組みにより、貴重なパーソナルデータを個人のスマートフォンに分散して暗号保管することで、情報流出のリスクを最小限に抑え、安全なデータ管理を実現しています。また、提供されたデータには署名が付与され、真正性(本人が提供した改竄のないデータであることの証明)が確認できるため、安心してデータ活用が可能になります。
高精度な「仮想センサ MIRUWS(R) MX」で心身の状態を把握
「貯健箱(R)」アプリは、パーソナルデータの安全性を担保するだけでなく、データの品質向上にも力を入れています。今回の実証実験では、フレイルに関連すると考えられるメンタル(感情、ストレスなど)、バイタル(脈拍、連続血流圧など)、ライフ(睡眠状態、睡眠時間、歩数、歩行速度など)を精度よく連続で測定するために、ミルウスが開発した「仮想センサ MIRUWS(R) MX」が活用されます。
「仮想センサ MIRUWS(R) MX」は、リストバンド単体ではなく、高精度波形を出力するリストバンドと、その波形をAIや高度信号処理で解析するスマートフォンやクラウドでの処理を融合したサイバー空間のセンサです。「貯健箱(R)」アプリと連携することで、精度の高いパーソナルデータを無意識に連続取得することが可能になります。
オープンでフェアなパーソナルデータ駆動社会の実現へ
ミルウスは、「貯健箱(R)」アプリや「仮想センサ MIRUWS(R) MX」などの技術を、様々な企業や研究機関に提供することで、オープンでフェアなパーソナルデータ駆動社会の実現を目指しています。
今後の展開
ミルウスは、7月26日金曜に東京で開催されるKPMGプライベートエンタープライズ社主催の「グローバルテックイノベーター・コンペティション」日本大会にて、「貯健箱(R)」アプリについてピッチプレゼンを行います。ライブ視聴も可能ですので、興味のある方はぜひ参加してみてください。
※1) フレイルは「虚弱」の意味があり、老化等により体の機能が衰える状態です。健康な状態から介護を必要とする状態の移行期であり、知らず知らずに衰えてゆく心身状態を早期発見し行動変容に繋げる事により要介護になるリスクを低減できます。
※2) 本特許に関しては以下の当社過去プレスリリースを参照御願いします。https://prtimes.jp/main/action.php?run=html&page=releasedetail&company_id=57464&release_id=16&owner=1
※3) 当社では、医療機器等で使われる「血圧」との混同を避けるため、脈波波形から推定した血管抵抗、血流量などから血圧相当の指標を導出し、その指標を「連続血流圧」と呼びます。この導出手法につきましては、川上健 他著 「光電容積脈波による連続血圧推定における血流の流量と抵抗指標を用いた精度向上方式の提案と評価」電気学会論文誌E Vol. 141 No.1 pp 1-11 を参照御願いします。
※4) 本ピッチイベントにつきましては、下記URLを参照御願いします。https://kpmg.com/jp/ja/home/insights/2024/02/kpmg-private-enterprise-global-tech-innovator-in-japan-2024.html