明治は、2025年4月13日から開催される大阪・関西万博の会場整備に協賛することを発表しました。同社は、チョコレートの製造過程で取り除かれるカカオハスクを、会場内の施設の屋根材となるベジタブルコンクリートの原料として提供します。
明治が協賛する目的は、環境負荷の低減です。万博では多くの建造物が造られ、終了後には解体されるため、廃棄物削減が課題となっています。ベジタブルコンクリートは、廃棄食品や規格外の野菜など、未活用原料を用いた新建材で、環境負荷の低減に貢献すると期待されています。
カカオハスクは、fabula株式会社の技術により板状のベジタブルコンクリートに成形され、tecoの設計に基づき、会場内施設であるギャラリーwestの屋根面を構成する材料として使用されます。
カカオハスクは、カカオ豆の種皮で、繊維質で硬いため、チョコレート製造の途中で取り除かれます。これまで飼料や肥料、燃料などに使用されてきましたが、明治はカカオハスクの新たな可能性に着目し、非食品領域での活用方法を模索してきました。
明治は、2022年3月から「ひらけ、カカオ。」をスローガンに、カカオの新しい価値創造に挑戦しています。カカオの果肉部分を含めても、価値に変えられているのは3割程度に過ぎません。明治は、カカオをフルーツとして捉え直し、カカオを丸ごと使い切ることで、カカオの価値を高め、カカオ産地への還元を目指しています。
明治は、カカオの新素材を活用した食品の開発だけでなく、2023年6月には非食品領域の新ブランド「CACAO STYLE」を立ち上げ、外部との協業により、食品以外の商品化にも取り組んでいます。
今回の協賛を通じて、明治はサステナブルな社会の実現に向けたカカオの新たな価値の創造と、環境負荷低減の取り組みを推進していきます。