最近、株式会社ステムセル研究所が、米国の「さい帯血協会(CBA)」に日本で初めて加盟することが決まりました。この加盟により、同社はさい帯血(造血幹細胞)や計画中のさい帯(間葉系幹細胞)の処理プロセスや品質を国際水準に引き上げることを目的としています。
さい帯血協会は、人の命を救うことや医療の向上を目的とした国際的な非営利組織であり、医師や研究者、公的および民間のバンク、一般市民が協力して、さい帯血治療の課題解決に取り組んでいます。会長は、幹細胞治療の第一人者であるDr. Joanne Kurtzberg氏です。この協会への加盟により、ステムセル研究所は、米国で行われているさい帯血を活用した臨床試験プロトコルを日本に導入し、国内での臨床研究をさらに推進していく方針です。
ステムセル研究所は、約90%の市場シェアを誇る国内の民間さい帯血バンクとして、これまで9件の移植実績がある実績豊富な企業です。び、さい帯血はへその緒や胎盤に含まれる血液であり、出産時にしか採取できない貴重な材料です。この血液には多くの幹細胞が含まれており、最近では脳性麻痺をはじめとする脳神経障害や自己免疫疾患の治療に利用が進められています。これらの幹細胞は再生医療や細胞治療において多くの可能性を秘めており、当社は日々研究を重ねています。
同社の細胞処理センターは、2014年に施行された再生医療等の法律に基づき、2016年には厚生労働省から特定細胞加工物製造許可を取得しています。現在、さい帯血の保管数は38,000検体以上にも上り、国内全体の約90%を占め、全国1600以上の産科施設で採取可能です。
設立以来18年を迎えたステムセル研究所は、これからもさい帯血の可能性を追求し続け、日本の再生医療の未来を切り開いていくことを目指しています。今後、さい帯血を活用した新たな治療法や研究成果が期待される中、同社の取り組みが注目されます。
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