鳥取県初の燗酒イベント「燗椀グランプリ」開催
2023年11月20日、鳥取県米子市にて、初めての「燗椀グランプリ」が開催されました。このイベントは、全国でも有数の純米酒の産地である鳥取県がその魅力を広げることを目的としており、約60名の燗酒ファンが県内外から集結しました。
鳥取県の純米酒の魅力
鳥取県は、全国でも非常に高い純米酒の生産比率を誇る地域です。この地ではそれぞれの風土や食材に合わせた独自の酒造りが行われています。地元の素材と水を生かし、スッキリとした飲み口で深い味わいを持つ純米酒が、料理の味を引き立てることでも知られています。このような背景から、県は「燗酒の聖地」としての自負を持ち、全国にその素晴らしさを伝えていくとしています。
燗椀グランプリの詳細
「燗椀グランプリ」は、燗酒を主役とした競技イベントで、「燗付の部」と「酒肴の部」の二部構成で開催されました。「燗付の部」には、県外から集まった燗付のスキルを競う3名の参加者が、指定された銘酒「辨天娘」をそれぞれ異なる温度と方法で燗付してその技を競いました。審査員には“お燗の魔術師”として知られる高木晋吾氏が参加し、参加者の技術を評価しました。
金賞には、香川県から参加した王子燗さんが選ばれ、讃えられました。彼は「この大会を通じて日本酒文化をさらに広げていきたい」とコメントを寄せました。
酒肴の部での競演
一方、「酒肴の部」では、石川県と広島県から紹介された名店8店舗が自慢の一品を披露し、燗酒との相性を競い合いました。参加した店舗の中でも金賞を受賞したのは、「輪島朝市.kitchen」で、能登の古酒とのマリアージュが高く評価されました。その結果、彼らは地元の特産物を生かした料理で、燗酒の新たな魅力を見せつけたのです。
未来への展望
「燗椀グランプリ」を通じて、鳥取県は燗酒文化の発展とその魅力を広げることを目指しています。来年度以降もさらに多くの酒蔵や飲食店との連携を深めながら、「燗酒の聖地」としての地位を確立していく意向です。
開催地である米子市でも、今後の燗酒イベントやキャンペーンが期待されており、参加者はその感動をまた味わえる日を待ち望んでいます。日本酒ファンにとって、燗酒の魅力を再発見する特別な一日の記憶は、これからも長く語り継がれることでしょう。