新技術の開発
2024-08-20 14:07:11

在宅血液透析の新時代、フィジオロガス・テクノロジーズの挑戦

フィジオロガス・テクノロジーズが新しい血液透析技術を開発



フィジオロガス・テクノロジーズ株式会社(神奈川県相模原市)は、近日中に市村清新技術財団から新技術開発助成を受けることが発表されました。この助成金は、「水の使用を大幅に低減する在宅専用血液透析装置の開発」に向けられています。これにより、医療における血液透析の新しい選択肢が提供されることが期待されます。

在宅血液透析の必要性



日本国内では、約34万人の末期腎不全患者がクリニックでの血液透析を受けており、標準的な治療は1回4時間、週3回という高い負担がかかります。しかし、自宅での透析治療は通院の煩わしさをなくし、患者の生活の質(QOL)を向上させる可能性があります。しかし、現在在宅で使用可能な透析装置はまだ整っておらず、患者は大型のクリニック用機器を自宅に持ち込まざるを得ない状況です。その結果、在宅透析を行う患者は国内で約800人程度にとどまっています。

新装置の特徴



フィジオロガス・テクノロジーズは、北里大学の小久保謙一教授の研究を基にしており、尿毒素を吸着除去する技術を採用し、透析液の再循環を実現するコンパクトな血液透析装置を開発しています。この新しい装置によって、患者は自宅で簡便に治療を受けることが可能になり、通院および頻回透析が実現するため、より高い臨床的成果が期待されています。

また、この装置は生命予後の改善だけでなく、患者とその家族のQOLを大きく向上させることで、末期腎不全患者の社会復帰や就業をも促進することが見込まれています。経済的にも大きな利点をもたらすと考えられています。

市村清新技術財団の支援



市村清新技術財団は、科学技術の振興と国民生活の向上を目的にした助成プログラムを実施しています。その一環として行われる新技術開発助成は、実用化に向けたプロジェクトを対象としており、独創的な新技術の実用化を目指しています。フィジオロガス・テクノロジーズのプロジェクトは、このプログラムにおいても大きな注目を集めています。

会社概要



フィジオロガス・テクノロジーズ株式会社は、2020年に設立された北里大学発のスタートアップ企業です。「テクノロジーで医療を革新し、患者さんとそのご家族により幸せな生活を届ける」というビジョンを掲げ、医療機器の開発に取り組んでいます。新技術の開発によって、今後ますます多くの患者に恩恵をもたらすことが期待されます。

詳しい情報や今後の展開については、公式ウェブサイト(https://physiologas.co.jp/)で確認できます。お問合せもウェブサイトから可能です。


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会社情報

会社名
フィジオロガス・テクノロジーズ株式会社
住所
神奈川県相模原市南区北里1-15-1北里大学内
電話番号
042-711-9320

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