EditForce社、開発前進
2023-03-22 15:28:35
AMED創薬支援事業採択!EditForce社、筋強直性ジストロフィー治療薬開発へ前進
AMED創薬支援事業採択!EditForce社、筋強直性ジストロフィー治療薬開発へ前進
九州大学発のバイオテクノロジー企業、EditForce社が、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の創薬ベンチャーエコシステム強化事業に採択されたことが発表されました。この事業採択により、同社が開発を進める筋強直性ジストロフィー1型治療薬「EF-210」の開発が大きく前進することになります。
EditForce社は、独自のDNA/RNA編集技術である「PPRタンパク質プラットフォーム技術」を保有しています。この技術は、植物で発見されたPPRタンパク質に着目し、その配列特異性を活用することで、標的とするDNAやRNAを自在に操作・改変できる画期的な技術です。この革新的な技術を基盤に、同社は数々の難病治療薬の開発を目指しています。
今回のAMED事業採択では、Newton Biocapital社が認定ベンチャーキャピタルとして参画。同社は、慢性疾患の新薬開発を手掛けるスタートアップを対象とするベンチャーキャピタル投資ファンドで、日欧両地域にまたがる投資活動を行う数少ない存在です。Newton Biocapital社の支援を受け、EditForce社はEF-210の非臨床開発および臨床開発を加速させる予定です。
EF-210は、筋強直性ジストロフィー1型という遺伝子疾患をターゲットとした治療薬です。この疾患は、筋肉の硬直や衰弱を引き起こし、患者の日常生活に深刻な影響を与える、重篤な疾患として知られています。現在、根本的な治療法は確立されておらず、多くの患者が治療を必要としています。EditForce社は、PPRタンパク質プラットフォーム技術を用いることで、この疾患の根本原因である遺伝子異常を直接修復し、治療効果を高めることを目指しています。
Newton Biocapital社は、単なる資金提供にとどまらず、医薬品開発に関する豊富な知識と経験に基づき、EditForce社の臨床開発戦略の策定と実行にも積極的に関与します。患者の治療に繋がる薬剤開発という点において、両社は強力な連携体制を構築することで、開発スピードを最大限に高めようとしています。
今回のAMED事業採択は、EditForce社にとって大きな飛躍の機会となるでしょう。同社の革新的な技術と、Newton Biocapital社の強力な支援により、一日も早い筋強直性ジストロフィー1型治療薬の実現が期待されます。この取り組みは、日本の創薬業界全体に大きなインパクトを与える可能性を秘めており、今後の進展に注目が集まっています。
EditForce社の設立は2015年。KISCO株式会社と九州大学・中村崇裕教授(現科学顧問)の共同設立による九州大学発のスタートアップです。以来、ライフサイエンスやバイオテクノロジーへの投資実績のある企業やファンドからの出資を受けながら、大学や民間企業との共同研究を通じて、PPRタンパク質プラットフォーム技術の応用研究を精力的に推進してきました。
今回のAMED事業採択は、そうした長年の研究開発努力が実を結んだ証であり、日本のバイオテクノロジー業界の未来を明るく照らす大きな一歩となるでしょう。今後もEditForce社の動向に注目し、今後の開発状況を継続して追いかけていきたいと思います。
会社情報
- 会社名
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エディットフォース株式会社
- 住所
- 福岡県福岡市中央区天神1-9-17福岡天神フコク生命ビル4階
- 電話番号
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