スマホで登山届提出が簡単に!YAMAPが富山県と連携し遭難対策強化
近年、山岳遭難事故は増加傾向にあり、登山者の安全確保が大きな課題となっています。この課題解決に向けて、登山地図GPSアプリ「YAMAP」を運営する株式会社ヤマップは、富山県と富山県警察と連携し、登山届に関する協定を締結しました。
この協定により、YAMAPアプリで作成した登山計画書を提出することで、富山県と富山県警察に情報が共有されます。これにより、登山届の提出率向上と遭難時の迅速な救助体制構築を目指します。
富山県における山岳遭難事故の現状
富山県では、令和5年(2023年)に134件の山岳遭難事故が発生し、144人が遭難しました。これは前年比でそれぞれ19件、20人の増加となっています。特に、立山連峰など厳しい北アルプスを有する富山県では、登山届の提出率向上が課題となっています。
登山届提出のハードルを下げるYAMAPの取り組み
従来の登山届は、登山口に設置された登山届ポストに専用の書類を記入して提出したり、事前に郵送やメールで提出する必要があり、登山者にとって手間がかかるものでした。また、低山では登山届ポストが設置されていない場合もあり、登山届提出率が低くなりがちな状況でした。
YAMAPでは、事前にコースタイムを自動計算して無理のない登山計画を作成できる機能に加え、作成した登山計画書を富山県と富山県警察に提出できる機能を備えています。アプリ上で簡単に登山届を提出できるため、登山者の負担を軽減し、提出率向上に貢献すると期待されています。
遭難対策強化に向けたYAMAPの取り組み
YAMAPは、2022年3月から「遭難ZEROプロジェクト」を始動し、消防機関や自治体と連携して山岳遭難事故の減少を目指しています。今回の富山県との協定は、同プロジェクトの一環として、警察機関との連携を強化する取り組みです。
YAMAPの機能
YAMAPは、登山地図GPSアプリとして、山行の軌跡や写真を記録したり、山の情報収集に活用したり、登山仲間と交流したりできる機能を備えています。電波が届かない山の中でも、スマートフォンのGPSで現在地と登山ルートを確認できるため、安全な登山に役立ちます。
YAMAPの今後の展望
YAMAPは今後も、登山地図GPSアプリ「YAMAP」の機能開発・拡充を進め、山・自然を安全に楽しむための“インフラサービス”を提供していきます。
【参考情報】
富山県HP:https://www.pref.toyama.jp/kurashi/sportsleisure/index.html
富山県警察HP:https://police.pref.toyama.jp/tetsuzuki/tozan/
* YAMAP登山計画書の作り方:https://yamap.com/plans/new