IBMの2024年第4四半期決算、ソフトウェア事業が成長を牽引
IBMの2024年度第4四半期決算概要
米国ニューヨーク州アーモンクからのニュースとして、IBMが2024年度第4四半期の連結決算を公開しました。CEOアービンド・クリシュナ氏は、四半期におけるソフトウェア事業の売上がRed Hatの成長によって大きく押し上げられたことを強調し、その結果二桁成長を達成しました。さらに、生成AI関連のビジネスは累計で50億ドルを超え、前四半期に比べて約20億ドル増えるなど、AIによるビジネスの変革が急速に進んでいることを報告しました。
この決算を通じて、IBMは数年前に掲げた成長加速と収益性向上のビジョンが実現に近づいていることを自負しています。クリシュナ氏は、明確な戦略と強化された製品ラインナップが、今後の成長を確信させる要因であると述べています。2025年には少なくとも5%の売上成長を見込んでおり、約135億ドルのフリー・キャッシュ・フローを目指しています。
第4四半期の収益と利益率
当四半期の収益は176億ドルで、為替変動の影響を除くと2%の増加が見られました。特にソフトウェア事業は、前年同期比で10%の成長を遂げ、コンサルティング事業は少し減少、インフラストラクチャー事業は減少傾向を示しました。全体的に見ても、営業利益率は非GAAPベースで60.6%を記録し、前年よりも50ポイントの増加となりました。
2024年度通期のハイライト
2024年度通期では、収益が628億ドルに達し、為替変動の影響を考慮に入れると3%増という結果に。ソフトウェア事業は8%の増加を見せ、コンサルティング事業の収益は減少も見られましたが、その中でも一定の増加を達成したカテゴリーも存在しています。
キャッシュ・フローの面では、事業活動からの純現金収入は134億ドル、フリー・キャッシュ・フローは127億ドルとなり、予想を上回る結果を記録しました。特に、株主への配当も行われ、企業の健全性が強調されました。
セグメント別業績
四半期ごとの業績を細分化してみると、ソフトウェア事業が特に堅調で、ハイブリッド・プラットフォームやRed Hatが共に二桁の成長を遂げました。一方で、コンサルティング事業はやや厳しい環境となり、成長を維持することに苦心する部分も見受けられます。
今後の展望
2025年度の見通しとして、IBMは引き続き5%の成長を見込んでいるほか、テクノロジーの進化に伴う新たなビジネスチャンスにも目を向けています。企業文化としてのイノベーションを追求しつつ、成長と収益の安定化を図る中、顧客への価値提供を一層強化していく姿勢が見受けられます。
結論
IBMの2024年第4四半期決算は、ソフトウェア事業の好調を背景に成長を続けており、生成AI関連ビジネスも大きな伸びを見せています。これからの成長戦略に期待がかかる中、引き続き業界動向と企業の更なる成果に注目が集まります。
会社情報
- 会社名
-
日本アイ・ビー・エム株式会社
- 住所
- 東京都港区虎ノ門二丁目6番1号 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー
- 電話番号
-
03-6667-1111