障がい者が育てた胡蝶蘭が初出荷！地域を彩る新たな試み

新たな挑戦！障がい者が育てる胡蝶蘭農園

千葉県いすみ市に位置する「Aimowl Orchid Garden」で、障がい者の皆さんが育てた胡蝶蘭が、ついに初出荷を迎えることとなりました。このプロジェクトは、NPO法人AlonAlonが理事長の那部智史氏のもと、障がい者の就労支援を目的とした取り組みとして、昨年の10月に始まりました。

プロジェクトの背景

「Aimowl Orchid Garden」は、知的障害や精神障害を抱える方々が活躍できる場を提供するために設立された胡蝶蘭農園です。この農園では、最先端のスマートアグリ技術を駆使し、高品質な胡蝶蘭の栽培が行われています。AlonAlonは、このプロジェクトの運営をサポートし、地域社会における障がい者の労働機会の創出に貢献しています。

就労継続支援B型事業所「Aimowlガーデン」の現状

現状、障がい者が働くB型事業所の工賃は、約16,000円とされていますが、これは時給に換算するとわずか233円に相当します。全国的にみても、福岡県の最低賃金992円に比べて低いのが現状です。Aimowlガーデンでは、胡蝶蘭栽培による付加価値を活用し、障がい者の工賃を向上させる取り組みを推進しています。最終的には、親亡きあとの自立を目指し、力をつけることを目標としています。

北九州市における胡蝶蘭農園の現状

実は、北九州市では胡蝶蘭の栽培が難しく、農家の高齢化が進む中で多くが廃業しています。そのため、地元の花市場や花屋では他県から胡蝶蘭を仕入れる必要があり、北九州産の胡蝶蘭誕生を歓迎する声が高まっています。障がい者の農業従事が実現されることで、「農福連携」による地域の花卉産業の活性化が期待されています。

Aimowl Orchid Gardenの特徴

Aimowl Orchid Gardenは、新たな胡蝶蘭農園としての顔を持つ「Aimowl」の取り組みの一環です。第一期工事が完了したA農園は、令和6年10月1日に完成予定、敷地面積は約200坪で、年間出荷本数は約10,000本を見込んでいます。温度、湿度、照度、CO2濃度などが全てコンピュータで管理されており、常に25度前後に保たれています。障がい者の皆さんも快適に作業できる環境が整っており、軽装での従事が可能です。

NPO法人AlonAlonのビジョン

AlonAlonは、「農福連携」を通じて新しいビジネスモデルを模索し、知的・精神的な障がいを持つ方々に安定した職を提供することを目指しています。お世話するのではなく、スキルを身につけ成長できる環境を整え、充実感を持って長く働けることを重視しています。最終的には、障がい者が親亡きあとの自立を果たせる力を育むことを使命としています。