大阪府高等学校、NFTとオープンバッジで生徒評価を革新する取り組み

大阪府高等学校、NFTとオープンバッジを活用した評価の新時代

2025年1月から、大阪府教育センター附属高等学校ではKDDI株式会社とSUSHI TOP MARKETING株式会社が協力し、NFT（非代替性トークン）とオープンバッジを活用した生徒の評価と取り組みの可視化を段階的に実施することになりました。この取り組みは、国内での事例が少ない先進的な試みであり、教育現場でのデジタル技術の導入が進むことが期待されます。

NFTとオープンバッジとは？

この新しい評価システムでは、学校行事やクラブ活動を含む日常の取り組みをデジタルデータとして生徒に提供し、そのデータをNFTによって管理します。NFTは所有権が証明され、複製できないため、参加した生徒にとって唯一無二の証となります。また、進学や就職時に役立つ国際基準のデジタル証明書であるオープンバッジも発行されるため、これにより生徒は自分の成果を可視化し、自己PRの手段として活用しやすくなります。

評価項目の多様性

この取り組みは、評価項目として多様な選択肢を提供するために設計されています。1つのNFT取得でオープンバッジが得られる「完結型評価項目」と、複数のNFTを収集してオープンバッジを得る「連続発展型評価項目」が用意されています。これにより、生徒たちは自分の努力や活動の結果を多面的に評価されることになります。

主体的な探究活動の重要性

背景には、2022年4月から高校の学習指導要領に「総合的な探究の時間」が加わったことがあります。生徒には主体的な問題解決能力や探究心が求められ、大学の総合型選抜の導入も進み、多様な評価手法の必要性が高まっています。このような社会のニーズに応えるため、生徒はNFTやオープンバッジを通じて自らの成果を具体的に示すことができ、モチベーションを高める助けとなることでしょう。

教育現場と企業の連携

KDDI株式会社は、SUSHI TOP MARKETING株式会社と共に、この革新的な取り組みを推進していく方針です。また、教育現場におけるデジタル証明の重要性を広め、学校や企業での証明書導入を奨励していく意向を示しています。これにより、高校だけでなく、アフターサービスや就職活動時にも役立つ実績が生まれることが期待されます。

大阪府教育センター附属高等学校について

大阪府教育センター附属高等学校は、大阪府の教育課題を解決するための「ナビゲーションスクール」としての役割を担っており、主体的な学びを重要視しています。新たな学びの創造は「探究」と「授業研究」を柱に行われ、生徒は自ら課題を見つけ、協力と対話を通じて解決策を見出す力を養っています。

このように、教育の新しい可能性を探求し続ける大阪府教育センター附属高等学校の取り組みは、今後の教育環境にどのような変化をもたらすのでしょうか。生徒たちがどのようにその結果を受け取り、成長していくのか、注目が集まります。

会社情報