国内最大規模の創業支援プログラム「1stRound」に新たな仲間
東京大学を本拠とするアカデミア共催の創業成長支援プログラム「1stRound」がこの度、産総研グループ及び芝浦工業大学の参画を発表しました。このプログラムは、国公立・私立大学と研究機関から生まれる技術シーズを社会に実装することを目的とするもので、国内最大規模のアカデミア支援を目指しています。
「1stRound」の成り立ち
「1stRound」の起源は、2017年に東京大学を母体として始まった「起業支援プログラム」にあります。2019年に「1stRound」と名称を変更し、多くの大学や研究機関が参加するコンソーシアム形式に進化しました。これまでに、21大学と4つの国立研究機関が参加し、さらに新たに参画者が加わり、プログラムの裾野が広がっています。
最新の参加機関のおかげで支援が強化
この新しい参画により、産総研グループと芝浦工業大学は、研究成果を社会に実装するための努力を続けています。産総研グループは、スタートアップ創出に対する支援を強化し、一方で芝浦工業大学は、研究成果の社会実装を支援するため、イノベーションセンターを設立して協力を深めています。
これまでの成果と展望
「1stRound」は過去8年半で110チームを採択し、約90%が資金調達に成功しています。大手企業との協業も進み、採択チームの半数以上が協力関係を結んでいます。このような成功事例は、スタートアップの成長を強力にサポートする要素であり、今後も国を超えた連携を模索していくとしています。
国際的なネットワークと未来志向
プログラムは、さらに海外展開を目指し、2024年にはヨーロッパ最大の研究コンソーシアムであるCyber Valley、2025年にはヘルシンキ大学と提携する計画を進めています。これにより、グローバル市場に対するスタートアップ育成が期待されています。参加企業は、世界のアカデミア系プログラムにも複数採択されるなど、国際的な成功も収めつつあります。
エコシステムの重要性
「1stRound」は、各共催機関が提供する起業家教育プログラム等と連携し、再応募者からの採択率を20〜25%に引き上げている実績があります。これはアカデミアからの起業を後押しするための環境が整いつつあることを示しています。最終的には、アカデミア・企業・研究機関が連携し、イノベーションを創出するエコシステムの形成を目指しています。
まとめ
「1stRound」の成長支援プログラムは、アカデミアと企業がコラボレーションを進めることで、日本国内におけるスタートアップの活性化を図っています。このプログラムがもたらす新たな知見や社会貢献は、今後も期待されるところです。今後、さらに多くの参加大学や企業からの支援が期待される中、2025年の第14回公募に向けての動きにも注目が集まります。