生成AIの未来を考える
2024-07-19 15:49:46

生成AIが拓く未来!専門家と企業が語る、AI活用の可能性と課題

生成AIが拓く未来!専門家と企業が語る、AI活用の可能性と課題



2024年6月20日、企業のDXを促進するアルサーガパートナーズ株式会社は、メディア向けセミナー「生成AIとつくる新時代を考える」を開催しました。本セミナーには、東京大学公共政策大学院教授の鈴木寛氏、ドイツ・マックスプランク人間開発研究所研究員の矢倉大夢氏、そしてアルサーガパートナーズ代表取締役社長のCEO/CTOである小俣泰明氏が登壇し、生成AIの現状、未来、そして社会への影響について熱く語り合いました。

生成AIは社会のあらゆる場面で活用され始めている



鈴木寛氏は、行政における生成AIレギュレーションについて、各国の現状と日本の取り組みについて説明しました。近年、生成AIは急速に進歩しており、その活用範囲も広がっています。しかし、同時に倫理的な問題や社会への影響についても議論が活発化しています。

ヨーロッパでは生成AIに対して慎重な姿勢を見せており、フランスではChatGPTの利用が禁止されています。一方、アメリカでは生成AIを積極的に活用し、気候変動や農業などの分野で研究開発を進めています。

日本でも、生成AIに対するレギュレーションが整備されつつあります。2024年4月には、総務省と経済産業省が協力してAI事業者ガイドラインを策定しました。これは、AIの進化スピードに法律が追いつかない現状を踏まえ、柔軟に対応するための取り組みです。

また、鈴木氏は自身の専門分野である教育分野における生成AI活用の現状について言及しました。すでに情報モラル教育や英会話などでの活用が進んでいます。特に、生成AIを活用することで教員の負担を軽減し、より質の高い教育を提供できる可能性が高まっているといいます。

生成AIが人間の創造力を進化させる?



矢倉大夢氏は、生成AIが人間の思考や行動をどのように変えるかについて、自身の研究を交えながら解説しました。矢倉氏は、新生児蘇生の教育支援AIや初心者向け作曲支援AIなどの開発を行っています。

「生成AIは、研究者目線で見ても、想定を超えるスピードで進化しています。画像生成AIでは、テーマを与えるだけでポスターなどの画像が作成できます。動画生成AIでは、具体的な指示を与えることで、まるでスタジオで撮影されたような動画が生成されます。」

生成AIの進化は目覚ましいものがありますが、一方で倫理的な課題も存在します。矢倉氏は、「生成AIで作られたコンテンツを識別することは、現状では可能ですが、技術は進化し続けています。法律による規制だけでは、技術の進化に追いつくのは難しいかもしれません。重要なのは、技術をどのように活用するかを考えることです。」と警鐘を鳴らしました。

矢倉氏は、過去の技術革新の例として、写真や映画の登場を挙げました。これらの技術が登場した当初は、絵画や芸術の終わりが危惧されましたが、実際には新しい表現方法が生まれ、芸術はさらに発展しました。

「囲碁の世界でも、AIの登場によって、棋士の思考や戦略は大きく変化しました。AIは、人間の創造力を進化させる可能性を秘めているのです。」

生成AIを活用して、日本のDXを加速させる



小俣泰明氏は、生成AIが日本の企業にどのような影響を与えるのか、そしてどのように活用していくべきかについて具体的な事例を交えながら解説しました。

「国内企業では、今後1年以内に生成AIの導入を検討している企業が58%に達しています。これは、生成AIに対する関心の高さを示しています。」

小俣氏は、生成AIを活用することで、人材採用の効率化、顧客サービスの向上、業務の自動化など、様々なビジネス課題を解決できると説明しました。

「アルサーガパートナーズでは、すでに生成AIを活用した面接ツールを開発しています。このツールは、面接の会話データから総合評価を行い、人材の適正を客観的に判断します。これにより、従来の書類選考では見逃していた可能性のある人材を発掘することが可能になります。」

小俣氏は、生成AIは人間の仕事を奪うものではなく、むしろアシスタントとして共存するパートナーであると強調しました。生成AIを恐れずに受け入れ、その可能性を最大限に活用することで、日本のDXを加速させることができるのです。

生成AIは未来社会をどのように変えるのか?



セミナーの後半には、参加者からの質問に登壇者が答えるQ&Aセッションが行われました。

「調査報道の効率化やITスキルのない編集部のDX化にどのように役立てられるか?」という質問に対して、鈴木氏は「生成AIは、膨大な情報を瞬時に収集し、信頼できるソースから情報を引用することができるため、調査報道や情報収集の効率化に役立ちます。さらに、言語の壁を超えて情報を得ることも可能です。」と答えました。

矢倉氏は、「生成AIは、新しい技術に挑戦する姿勢を促す役割も果たします。生成AIを使って何が得意で何が不得意なのか、そして人間がやるべき判断は何なのかを理解することが重要です。」と補足しました。

小俣氏は、「生成AIは、ユーザーが気づかないうちに裏で動作し、より使いやすい製品を生み出す可能性を秘めています。すでにそのような製品は開発されています。」と答え、生成AIが日常的に使われる未来を予見しました。

「生成AIの時代における教育のあり方を日本でどのように活性化させるか?」という質問に対して、鈴木氏は、教員の業務の質を高める施策が動き始めていることを説明しました。

セミナーを通して、生成AIが社会に大きな影響を与える可能性、そしてAI技術を活用して未来社会をより良い方向へ導くための課題が浮き彫りになりました。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

画像13

画像14

画像15

画像16

画像17

会社情報

会社名
アルサーガパートナーズ株式会社
住所
東京都渋谷区桜丘町1番1号渋谷サクラステージSHIBUYAタワー18階
電話番号
03-3461-3028

トピックス(IT)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。